映画。

生保の夜。

下の階に住む生保の呑んだくれの老人が、また壁をなぐっている。 もしくは床を踏み鳴らしているのか。 柱に頭を打ち付けているのか。 よくわからんが、どんどんうるさい。 エスカレートしてくると、合間合間におめき声がはいる。 言葉にはなっていないので、…

再生とは。

DVDで持っているからべつにいいや、 と思っていたのだが、のべつ幕なしに自粛づくしの日々だ。 途中からチラ観したら、最後まで観てしまった。 POSTYMO~Yellow Magic Orchestra Live in London 2008 +~ POSTYMO~Yellow Magic Orchestra Live in London 20…

孤独の領分を。

森博嗣著『孤独の価値』幻冬舎新書 読了 この本を読んでいるあいだ、ふと有名な映画のシーンを思い出していた。 黒澤明の名作『生きる』のブランコのシーンだ。 死期を覚った主人公が、雪の降る夜の公園でひとり、ゴンドラの歌を口ずさみ、ブランコをこぐ。 …

かお。

メンタリストDaiGo、キングコング西野、ひろゆき、堀江貴文……。 ぶらりと立ち寄ったBookOffにて。 新刊の自己啓発関係コーナーに面置きされた表紙をざっと見渡せば、著者が顔出ししているのはタレント的な有名人がほとんどだ。 そのなかでも上記の四名が目立…

冒涜。

山下達郎 紅白登場の「AI美空ひばり」 山下達郎 紅白登場の「AI美空ひばり」をバッサリ「一言で申し上げると、冒とくです」(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース テレビを持たないので知らなかった。こんなことやらかしたてたのね、NHK。 相変わらず不謹…

コーヒー・マシン。

寝酒、ならぬ寝動画として晩酌からの寝落ちへの道連れとして『バグダッド・カフェ』を観る。 あのテーマ曲がながれるとこまで見届けたらおちませう、と目論んでいたのだが、 結局、最後までくぎ付けとなったもーた次第。 何度見ても、タトゥ師の別れの言葉と…

『タイム・リメンバード』感想。

ブルース・ピーゲル監督作 『ビル・エバンス タイム・リメンバード』 吉祥寺UPLINKにて映画『ビル・エヴァンス タイム・リメンバード』4/27GWロードショー ジャズ界の偉大な故人の足跡をたどるドキュメンタリーである。 ということは、音源や映像に関しては…

『カンパイ!日本酒に恋した女たち』

小西未来監督・編集 『カンパイ! 日本酒に恋した女たち』 UPLINK吉祥寺にて〝日本酒の未来を切り拓く3人の女性たちを描く、自分らしく生きる勇気をあたえてくれる感動ドキュメンタリー〟 との宣伝コピー。 映画『カンパイ!日本酒に恋した女たち』 日本酒…

疵。

北野武監督・脚本作 『竜三と七人の子分たち』DVDにて 作り手の情念を嗅ぎとれず。技術とアタマを優先して作っている節がますます濃厚となっている。 イマジネーション優先の作風で世に出、監督の名がもはやジャンルとして扱われるようになってなお、ちゃん…

『眼には眼を』感想。

『眼には眼を』 1957年 フランス アンドレ・カイヤット監督 ヴァエ・カッチャ原作 DVDにて中東、レバノン。 急患の妻を診てくれ、とその男が訪ねてきたのはフランス人医師の自宅。 医師は激務を終え、やっとくつろいでいたところ。 自宅では急患に対応できる…

『ある戦慄』

ラリー・ピアーズ監督作『ある戦慄』DVDにて1968年 米国 ジャケはカラーだが、本編はモノクロ。 深夜のニューヨーク。 マンハッタン行きの地下鉄の車内に、二人の暴漢が乗り込んでくる。 ドアの故障により密室と化した車内で獣のように騒ぎ立て、好き放題に…

シン

いまさらかよ、と言われそうだが、言う。 アマゾン・プライムなんたらで『シン・ゴジラ』を、初めて観た。 どうにもこうにもパトレイバーなどの押井守監督作を連想してしまうよね。 たぶんそういう人も多いでしょう。 想定外の有事にたいし、現在の国家がど…

『パス・オーバー』感想。

スパイク・リー監督作『パス・オーバー』アマゾン配信ドラマ アントワネット・ヌワンドゥ脚本 パス・オーバー 上演された芝居を収録。 あるいはこの収録のために上演されたのか。 不条理劇の古典『ゴドーを待ちながら』をたたき台にしている模様。 これにモ…

はぬい。

はぬいので『Do The Right Thing』を観て過ごす。 目覚めが10am。 疲れが抜けきっていない感がつよく、意識して二度寝する。 起きたのは15pm。 10時の目覚めは習慣としての目覚めだったのだろう。 身体が欲した睡眠はそこからさらに5時間後ということか。 隣…

『パシフィック・リム』感想。

ギレルモ・デル・トロ監督作『パシフィック・リム』DVDにて いまさらながら、観た。 巨大怪獣vs巨大ロボットのアクション娯楽大作。 海溝から現れて地上を侵略に出てくるカイジュウたち。 彼らは地球の植民地化を目論んでいるという設定。 それを阻止すべく…

『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』感想。

ヴィム・ヴェンダース監督作『Pina 踊り続けるいのち』DVDにて。 『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』 予告編 2008年に急逝したコンテンポラリー・ダンス界の巨匠ピナ・バウシュを追想するドキュメンタリー。 ピナの代表的な公演からの部分抜粋も含ま…

酔。

未明に酔いつぶれ、昼ごろに目覚めて机に向かうと、パソコンの横に『アマデウス』のDVDがある。 あそーか。 兄貴からいただいた郷里のお酒を痛飲しながら、そして酔いながらふとサリエリが観たくなったのだった。 で、 その鑑賞後にYoutubeに移行したのだろ…

『ピナ・バウシュ 夢の教室』感想。

アン・リンセル監督作『ピナ・バウシュ 夢の教室』DVDにて 世界的なコンテンポラリー・ダンスの舞踏家であり振付家でもあるピナ・バウシュによる貴重な演出時の記録。 演目はピナの代表作ともいえる『コンタクトホーフ』。 これをダンス未経験の十代の若者た…

『チベットチベット』感想。

キム・スンヨン監督作『チベット・チベット』 ドキュメント映画。 日本生まれ日本育ちである在日三世(韓国籍)の若者が自分探しの旅をする。 時期は97年~99年。 当初は漠然と世界一周を目標としていたが、食わず嫌いにして遠ざけていた祖国韓国を旅し、異…

『ピアノマニア』感想。

リリアン・フランク、ロベルト・シビス監督作『ピアノマニア』DVDにて スタンウェイのピアノ調律師を追ったドキュメント。 シュテファン・クニュップファーというドイツ人で、世界トップクラスのピアニストたちについているそうな。 主にクラシックのピアニ…

『さすらいのレコード・コレクター』感想。

エドワード・ギラン監督作『さすらいのレコード・コレクター』 新宿K’s cinemaにて。 副題「10セントの宝物」 20~30年代のジャズやブルース、カントリーのSP盤を収集するマニアを追ったドキュメント。 その名もジョー・バザード。 狩場はおもに田舎にある古…

『フロウ』感想。

イレーナ・サリーナ監督作『フロウ ~水が大企業に独占される~』 松嶋×町山 未公開映画を観るTV DVDにて 日本未公開映画を紹介するテレビ番組のDVD化シリーズ。 今回のドキュメント映画のテーマは『水』。 この企画、またしてもサブ・タイトルで内容を語り…

『ステロイド合衆国』感想。

クリス・ベル監督作『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用』松嶋×町山 未公開映画を観るTV DVDにて DVD化が2008年。 日本では2010年。 ほぼ10年前のネタである。 俗に「10年ひと昔」というが、状況はどれほど変化しているのだろうか。 タイトルで語り切…

『ザカリーに捧ぐ』感想。

カート・クエンネ監督作『ザカリーに捧ぐ』松嶋×町山 未公開映画を観るTV DVDにて 実際の殺人事件を被害者側からの視点で追ったドキュメント映画。 ある青年が、その元交際者に殺害された。 犯人はあきらかで、まもなく逮捕されたが、なんと被害者の子供を身…

『フロム・イーブル』感想。

エイミー・バーグ監督作『フロム・イーブル バチカンを震撼させた悪魔の神父』DVDにて。 原題は『Deliver Us From Evil』 『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』というシリーズでDVD化されているうちの一本。 もととなったテレビ番組ではオセロ松嶋と映画評論…

『Hi Jack (I'm Just Dying)』

邦題は『へーい ごきげんはいかが』でしたな。 サディスティック・ミカ・バンドの代表曲のひとつで、アメリカン・ニューシネマの全盛のころのジャック・ニコルソンにあてた英詞が秀逸でした。 というわけで、 というわけでもないのだが、ひっさしぶりに『シ…

黒澤。

作業を楽に手際よくすませるための効率と。 その作品をより良質なものにするための効率とは、必ずしも同じではないわけで。 ましてや良質なものを残すということが、次へとつながり。 そういった地道な積み重ねこそが、長期的に見れば、結局のところは作り手…

『ミッドナイト・ムービー』感想。

スチュワート・サミュエルズ監督作『ミッドナイト・ムービー』DVDにて 低予算でアヴァンギャルドなカルト映画ムーブメントの土壌となったのは、70年代アメリカの深夜映画館である。 人呼んで『ミッドナイト・ムービー』。 その熱き現象を巻き起こしたカルト…

根性。

ニッポンジンてどうして根性論、精神論にたよるのか。 などと、彼の言ふ。 うむ。 安易に頼るのはよろしくない。 んが、 進退窮まったここいちばんの瀬戸際では、そうなるのもやむなしではないのか。 映画『ロッキー』の世界的なウケかたを見るに、そう思ふ…

山崎とター。

夜通し冷たいビル風にもまれつづけて凍えきった夜勤明け。 Amazonプライムなんたらで『裏切りのサーカス』を観なおす。 リッキー・ターが、遺体となったとある人物を発見するシーンが黒澤明の『天国と地獄』へのオマージュになっていることに気づく。 初回は…