本。

孤独の領分を。

森博嗣著『孤独の価値』幻冬舎新書 読了 この本を読んでいるあいだ、ふと有名な映画のシーンを思い出していた。 黒澤明の名作『生きる』のブランコのシーンだ。 死期を覚った主人公が、雪の降る夜の公園でひとり、ゴンドラの歌を口ずさみ、ブランコをこぐ。 …

『本へのとびら』感想。

宮崎駿著『本ヘのとびら 岩波少年文庫を語る』岩波新書 読了『本へのとびら』 好きな本は。 影響を受けた本は、と問われたとき、つい大人というものは読書遍歴の枠から児童文学や絵本を取り除いてしまうもの。 物心ついて、分別がある程度つくようになって、…

村上龍著『空港にて』感想。

村上龍著『空港にて』文春文庫 読了 空港にて コンビニ、 居酒屋、 公園、 カラオケルーム、 披露宴会場、 クリスマス、 駅前、 空港といった8つのシチュエーションでつづられた短編集。 村上龍作品。不肖闇生は多感な頃に『限りなく透明に近いブルー』と『…

『出雲と大和』展。

特別展『出雲と大和』東京国立博物館にて 前期展示1/15~2/9 後期展示2/11~3/8 出雲と大和展 パンフ 日本書紀成立1300年、だそうで。 圧巻は2000年に出雲大社境内で発掘された巨木三本を束ねた柱の基礎だ。 巨木三本1セット(直径約3メートル)として、2セッ…

迷宮と闇。

立川末広著『談志の迷宮 志ん朝の闇』夏目書房 読了 談志の迷宮 志ん朝の闇 つい一気に読んでしまった。 タイトル買いである。 立川とあるが、一門にそんな名前があったか記憶にないので、購入前に巻末をあらためた。家元の直弟子か、はたまた孫弟子か。著者…

かお。

メンタリストDaiGo、キングコング西野、ひろゆき、堀江貴文……。 ぶらりと立ち寄ったBookOffにて。 新刊の自己啓発関係コーナーに面置きされた表紙をざっと見渡せば、著者が顔出ししているのはタレント的な有名人がほとんどだ。 そのなかでも上記の四名が目立…

冒涜。

山下達郎 紅白登場の「AI美空ひばり」 山下達郎 紅白登場の「AI美空ひばり」をバッサリ「一言で申し上げると、冒とくです」(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース テレビを持たないので知らなかった。こんなことやらかしたてたのね、NHK。 相変わらず不謹…

だからさ、

買うじゃん、そんなことされたらさあ。 レコードコレクターズ2019 12 闇生

ほちょの

2019 vol.38 No.11号 こんなん出されてはさ、そりゃあポチるでしょうがよ。おっさんたるもの。んあ?! むろん、ここにあげられたベスト100の順位だとか選曲だとかについてあれこれ思ったり、語ったりすることに醍醐味があるのであって。 選者の選出にまで異…

がんばれ。

マウスや粘菌が効率よく迷路を解く、という話はよくきく。 たぶん動画もたくさんあがっている。 有名なダニェル・キースの小説『アルジャーノンに花束を』は、たしか主人公がアルジャーノンというマウスと迷路解きを競うところから物語が始まる。 それは、知…

ホテルで自炊。

という流れで、 ニヒル牛でこれまでに購入してきた手製本をあらためて整理してみた。 すると、 うっかりと積ん読にしてしまっていたタイトルがあるのを発見。 平田真紀著『高速バスで美術館の旅』 これは、たぶんあれだ。 同時刊行されたであろう『家からす…

旅本の先人。

というわけで連日『旅本』づいている闇生なのだが。 ふとこの本を思い出した。山下清著『裸の大将 東海道五十三次』小学館文庫旅本、という言葉。 旅行記や道中記、旅日記、紀行文とは言わず、あえて『旅の本』、『旅本』とする妙。 これがなにげに重要なの…

『あしぶみ電車 ビジネスホテル編』

山中奈緒子著『あしぶみ電車 ビジネスホテル』 手製本 西荻、ニヒル牛、旅の本展にて購入 ジャケ買いして大当り!実を言えば、同シリーズの『あしぶみ電車5』も購入済だ。 んが、 あろうことか未読のまま積みっぱなしにしておいたのである。 なんせページを…

『家からすぐの旅 5』

平田真紀著『弱っていても行ける 家からすぐの旅 5』手製本 西荻、ニヒル牛、旅の本展にて購入。 ルールはたったふたつだ。 1.自分の家じゃないところで寝る。 2.自分の家じゃないところで、朝飯を喰う。その条件さえ満たしていればそれは『旅』なのだと。 …

『愛しのグルジア』

石川ある著『愛しのグルジア』手製本 西荻、ニヒル牛 旅の本展にて購入。 グルジア(ジョージア) 旧ソ連の構成国 コーカサス山脈の南、 黒海の東岸。 首都トビリシ。安定の『ある旅本』だ。 今回も期待は裏切られなかった。 夜中に耽読してなんども声あげて笑…

『蛾を吐く』

粒来哲蔵著『詩集 蛾を吐く』花神社すごい作品に出くわしてしまった。 衝撃。 うちのめされている。 『詩』という形式に普段なじみのない人は、短編集のつもりで味わってほしい。 かくいうあたくしも、詩と小説の境界線を知らないのだが。 久方ぶりに読み終…

観測。

十五、六年前くらいに出版された時事評論みたいな本を読み返すのが、おもしろい。 ブックオフとかなら安く出ているでしょ? それくらいの古さの。 十年ひと昔、などといいますがー。 いまの感覚だと三年~五年くらいなのかな。 そういやあったね、そういう事…

ニヒルにて。

空模様がすっきりしない。 よって今週の甲州道中歩きはお休み。 なんつったって次は峠越えである。 こんなド素人が雨のなか、散歩の延長のような気分でやらかしていいわけがないではないか。 といって、せっかくの休日を無為に過ごすのももったいないぞと。 …

無駄に長いやつ。

読んでないんだけどね。 ええ、読んでないんだけど、 猛烈に読ませたいやつがいる。 寝起きで電話かけてきて、 30分かけて仕事の確認と念押しをして、 一旦切ったその30分後にまたかけてきて、 「さっきは寝起きで寝ぼけてたかもしれないから」 とまた30分か…

越境。

マッカーシーの『越境』。 まもなく読了してしまいそうで、手に取るのをためらう日々。 「追う者」と「追われる者」そして「放浪」というシチュエーション。 その道程で哲学的な教えをくれる先人との出会い、というがこの作家のおなじみのスタイルだと思う。…

旅本。

ココマコ本の最新刊はあきらめるしかねーのかな。 まあ、なんでもかんでもクリック発イチで手に入るご時世だ。 そういうことも、貴重かな。 ☾☀闇生★☽

『補修日記 2』

氷国青年団著『補修日記 2』 主に建築現場で「補修屋さん」と呼ばれる職種があって。 まあ、その仕事の内容は本編をご覧になると明朗なので省くが。 簡単に言えば字義どおり、補修屋さんである。 あたしゃしがないケービ屋だが、建築についたのは新人のころ…

『家からすぐの旅 4』感想。

平田真紀著『弱っていてもいける! 家からすぐの旅4』 ああ面白かった! 大満足。 西荻のニヒル牛で開催中の名物企画『旅本展』。 この企画の常連作家であり、旅本の代表選手ともいえる歌人・平田真紀の人気シリーズ第四弾。 ふりかえると、うっかり前作『3…

『旅本展』西荻 ニヒル牛にて。

なんだろ、寝ようとするとどこまでも眠れる。 あんなに眠ったのに、まだ眠れる。まだ眠れる。 気づけば五月になっている。 さすがにこわくなってくる。 GWの間は担当現場が休工ということもあって、時間に油断し放題なのがまたいけない。睡魔に拍車をかけて…

ちから。

マッカーシーの『越境』。 いま三分の一くらいまで読んだ。 圧倒されている。 これでまだ三分の一かよ、と。 読んだ人はわかるだろうか。 この前半は『老人と海』の影響が強いよね。 ☾☀闇生★☽

『マインド・クァンチャ』感想。

森博嗣著『マインド・クァンチャ』中央公論新社 読了 ヴォイド・シェイパ・シリーズ完結。 山奥で育てられていた主人公が、野に出、社会経験を積み、 サムライとして数多の修羅場をくぐり、この巻にいたって隠されていた己の素性を知る。 山奥で剣の修行のみ…

雨音の下で。

集金人、というのがいまだ存在するギョーカイというのも、あれだ。 全国でいえばけっこうな雇用枠をつくっているのだろうけれど。 去りゆく昭和の風情だと、NHKについて、ふと思った。 それはともかく、 この雨は夜更け過ぎに雪へと変わるのだろうか。 など…

聞こえて。

歌、というのは声の文化であり音の文化だ。 言霊の世界。 それは文字が輸入されるまえからのものであり。 倭(やまと)の魂(ソウル)。 これをまとめて記録するのに、 つまり万葉集のようなものを作るのに輸入されてきた文字を使った、という。 漢字ね。 音に漢…

青きケツ。

J.D.サリンジャー著、野崎孝訳『ライ麦畑でつかまえて』白水uブックス 読了 恥ずかしながらこの歳でやっとこさ読了した。 思えば中学のころからトライしては挫折を何度もくりかえしてきた。 で、お盆による現場休工が長引いているため、この夏こそはと頑張っ…

ココマコ本。

西荻ニヒル牛の恒例イベント『旅本展』。 開催日に駆けつけたが、その時点でお目当てのココマコムーンの新作は納入されていなかった。 創作中らしい。 ならば近くまできたらまた覗いてみよう、などとその日はあきらめて帰った。 そんな気ままにぶらりと立ち…