壁の言の葉

unlucky hero your key

2010-01-01から1年間の記事一覧

今敏監督作『千年女優』DVDにて 隠遁した伝説の大女優を訪ねるディレクターとカメラマン。 長年、取材を拒否しつづけてきた彼女がそれを応諾した『鍵』とは、いったい……。 とある作品の撮影中におきた謎の疾走、 そしてそのまま引退に至った理由とは。 語ら…

『河童のクゥと夏休み』感想。

原恵一監督・脚本作 『河童のクゥと夏休み』DVDにて ひょんなことで社会に紛れ込んだ異界の者が、 この映画の場合は河童だが、 やがて公になり、 好奇心を基点として人気を得、 しかし案の定その反動で疎外され、 手のひらを返す人間たちに追放されるハメに…

『表に出ろいっ!』感想。

NODA・MAP番外公演 野田秀樹作・演出 『表にでろいっ!』東京藝術劇場 小ホール1にて 出演は野田秀樹。 中村勘三郎。 そしてダブルキャストとして、 黒木華と太田緑ロランス。 あたしが観たのは黒木の回。 まず圧倒されるのはその高度なテンションである。 イ…

。 ☾☀闇生☆☽ 自転車置き場にて。

打ち首の刑を受ける夢をみた。 なんらかの代表者である自分と、 その参謀的なやつと、ふたりで。 刑の順番は参謀が先で、 あたくしがそのあと。 参謀がその順番をやたらうらやましがるので、 うんにゃ、先の方が絶対にいいと、 あとだと、お前の首が落ちて血…

そのうたが、 つまりは歌自身が、 本来どう歌われたがっているのかを問い、 貪欲に探り、 吐き出させて、 つかむ。 いや、それを己が肌のように着てしまうのだろう。 生みの親も同然である作曲者の手から、 こともあろうに解放してやろうとする。 (箱入り娘…

あのね、 『パリ、テキサス』の空があんなにも青いのは、 ナスターシャ・キンスキーのドレスの赤の、 その記憶の残像によるのだよ。 ☾☀闇生☆☽

「使えねーなおまえ」 その現場では、終日そんな怒号が飛び交った。 足場組みの鳶のチームにひとりだけ、要領を得ない方がいて。 力もなく。 高所での度胸もなく。 「おいおい。それ、そんなに重たいか?」 「びびりすぎだろっ」 新人なのか。 あるいはまだ…

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100828/plc1008280701006-n1.htm せめて、 自力で近代を勝ち得たのだと、 俺たちが自分でやったのだと、 そんな記憶が世代をつないでリレーされてきたのならば、 なにも日本がここまで混迷しなくともよかったので…

追記。 あの屋敷に、 イカ釣り船や、 巨大なパソコン本体的なものを持ち込む時の、乱暴さ。 言ってもあそこはみなが依って立つ根城といっていい本家の屋敷である。 そいつを破壊しながらのひと騒動なので、長尺のアクセントにはなっているのだが、はたしてそ…

サマーウォーズ、 も一回観る。 おもひろひ。 ワビスケというニヒリズムの申し子のようなのが、いて。 なんだかそれゆえにホワイトベースに乗っていそうな風情なので。 つまり彼だけがあまりに異質なので。 登場のシーンでちょっとウケてしまった。 けどそれ…

かわいそう、のココロ。

少年の日に東京の大空襲を体験したというその職人さんは、四十年前に日本を、そして十年前には韓国を自転車で一周したのだという。 今では補聴器のやっかいになってはいるのだが、 この酷暑のなか大声で冗談を言い、 率先して働く姿を誰も老人とは見ないだろ…

ミドの風情。

ミドレンジャーが好きだった。 理窟はない。 なにゆえ彼だけが、 他のレンジャーにならってミドリレンジャーと名乗らずミドどまりなのかという謎も含めて、あたしゃまったくもってつまびらかではないのだが。 赤も青も黄も桃もフルネームであるのに、 ミドっ…

なんでだろ。 ちょうどその日、 大好きな『東京ゴッドファーザーズ』を観直してした。 はええよ。 合掌。 ☾☀闇生☆☽

どうにもこうにも、つらい。 いただけない。 苦痛でござる。 かつてここでのたまったはずだが、 また繰り返しておこう。 お祭りに、大音量でたれ流す『音頭』についてである。 乱暴なまでにアンプで増幅され、 スピーカーを通じてがなり立てるあれのことだ。…

『サマーウォーズ』

最近はこればっかむさぼっておる闇生なのであーる。 再会は近所のコンビニでのことだった。 うわ、なつかしーわと手を出して、 あろうことか、あるまいことか、 ついつい引きずってすっかり習慣化という体たらく。 今夜もまたひとカップやっつけたったところ…

酷暑。 現場では職人さんがふたり、倒れた。 オーバーヒートである。 一人は、木陰で仮眠をとって、午後には復帰。 もう一人は足場の上でダウンして、 それでも粘ってよろよろになりつつ最後まで。 さすがにクレーンで地上に降ろしてもらったが、 水をかぶっ…

友好? いったいそれはどこまで踏み込みあうことなの。 分かり合う、 と一口に言ったって節度と距離感を保たねば、結局のところ形を変えた『同化』をやらかすだけではないのか。 二の舞。 たとえ同胞であっても、 完全には理解しあえないものだ。 して、 そ…

またもや体調をくずしてもうた。 どなたか膝を貸してくださらんか。 などと願っても、埒の明かん身の程なのであるからして、 身もふたもないと。 例によって例のごとく音楽にすがる。 すがってやる。 ミシェル・ペトルチアーニ・トリオのライブ・イン・コン…

戦争早期終結のためとか、 米兵への被害を食いとめるためとか。 それが正しいのならドイツにも、 あるいはそれ以降の、 彼の国が主宰した数々の戦争でも、落としているはず。 とするのたまいには、 えらく響くものがあるねえ。 てか現在でも、 中東では着々…

といって、 ぶつけて死ねるカドもなし。 ☾☀闇生☆☽ 醤油かけといたらええねん。

北区の地上絵。 豊島、某所上空より。 ☾☀闇生☆☽

ミステリーサークル! 目黒区は自由が丘の、 とある公園の砂場、 子供の領分にて。 ☾☀闇生☆☽

そのステキな人は、 かつてあたしにこう教えてくれたのですな。 作家、中島らもというお人は、 『障害者』という言葉の前に、いつも『いわゆる』をつけていた、と。 否、 あるいは『健常者』という言葉の前につけていたのか。 どうか。 ともかくもそうと知っ…

『4ヶ月、3週と2日』感想。

良質である。 ただし小品である。 以下、ネタバレ込みで。 舞台は1987年のルーマニア。 となればそこはチャウシェスク独裁政権下であり、 全世界的にもケータイがまったく定着していない時代。 実は不肖闇生、 この映画を観るにあたって、前情報にはほとんど…

「いったい何が言いたいんだか……」 とある映画をお薦めして、 その感想をうかがって返された言葉である。 すまん。 不覚にも、闇生は一瞬言葉を失ってしまったのだ。 なぜって、 映画が、 明確な言い分を発信するのを目的としているだなんて、ねえ。 いまど…

すまぬ、 俺。 ☾☀闇生☆☽

ははん。 さては口減らしに取り掛かっているのだな。太陽め。 今度ばかりはぶっ倒れると思った。 作業開始そうそうから駆け回らざるをえない現場であり。 けれどそれも午後からはひと段落ついて。 しかも団地の改装工事だもんで、日影がある。 熱風とはいえ…

追記。 アイアンマンのあの胸に光る着脱可能なアレ。 人工心臓的な。 あからさまな弱点的な。 あれを取り付けるのには、あの穴に入るサイズの小さな手が必要、という布石があった。 だもんで、 わざわざパルトロワに頼んで最初のリニューアルをこなしたのだ…

おうおうおう。 映画『アイアンマン』をDVDで観たんだった。 公開中の『〜2』を堪能したくって、急ぎ前作をあたったわけなのだがぁあ。 そのまえに、 なにゆえ『〜2』に欲情したかっていうとだな、 つまりあれだ。 例の予告編でフューチャーされるAC/DC…