最近はこればっかむさぼっておる闇生なのであーる。
再会は近所のコンビニでのことだった。
うわ、なつかしーわと手を出して、
あろうことか、あるまいことか、
ついつい引きずってすっかり習慣化という体たらく。
今夜もまたひとカップやっつけたったところ。
ごっつぁんです。
このアイスはね、
なんといっても溶けかけが美味なのだな。
中央に埋め込まれた濃い練乳をシャクシャクっとかきまぜながら頂くのが作法といっていい。
氷の粒に大小の粗があるところがまた心憎いわけで、
シャクシャクのなかにカリっとした歯ごたえがアクセントとなり、
時にどろりとした練乳の甘さが、このあたしを赦す。
赦してくれる。
んなことは重々承知のうえなのだが、
少年の時分にはこれが溶けかけるまで待てなかった。
かったいのを木のスプーンでガリガリ掘削しつつ、頭痛くしながら食い散らかしていたものだ。
アホである。
慌てるあまりに、このアイスの本質にたどり着けていなかったのだと思う。
んが、
若さとはそういうものであり。
わかっちゃいるけど、闇雲に突き進まずにはおられないものだと。
さてそんな少年の夏の日を思い出さずにはおられない逸品。
細田守監督作『サマーウォーズ』。
すまん、
やっとこさ観たよ。
随分とまえにディスカスに予約してはいたのだが、人気が衰えず、なかなか借りられなかった。
先日、地上波で放映されたので、これで予約率が下がると思ったら案の定だ。
さっそく送られてきたのだからまったくもって分かりやすいったらないではないか。
それはともかくとして、
その人気から余程の良品であることはうかがい知れたのだが。
うん。
なるほど面白い。
痛快だ。
笑って、
泣いて、
手に汗握って、
申し分なし。
おなかいっぱい。
てことで感想を終えてしまってはナンなので、えらそーに欲を言っておこう。
この明快さ。
あまりにそれが過ぎるので、記憶への引っかかりが浅いかと思う。
むろん、
安易なネット批判にも、
あるいは生コミュニケーションへのやっつけ賛美にも陥らないのは、うまい。
その加減は絶妙である。
けど、説教くささを回避するあまり、突きつけるべきトゲが、丸まってしまったようで。
あるにはあるのよ、トゲのなごりは。
んが、
優等生すぎるのね。
みんないい人だし。
それはもう、泣けてくるくらいに。
でもって額縁の中にぜんぶ収まっちゃってる感じ。
おいおい、
これはこれでいいじゃんか、というところなのだろうけれど。
時代を超越する傑作は、どれもある種の難解さと言おうか、
けどまるで解けないんじゃない、
解けそうで解けない、
ようするに解け切れなさをもっているものだと思うのだ。
たとえば映画館を出て、友だちと、
「なんであそこでさあ……」
などという議論が尽きないような……。
それを基点として、回想ループに巻き込まれてしまうような……。
溶けかけをシャクシャクっとかき混ぜながらいただいてこそ知る、カオス。
あとをひく、どろりね。
それと、
気になることをひとつ。
前作でも何度か見かけたのだが、
人物が画面に背を向けて奥へ(上へ)遠ざかっていく絵。
全身サイズで走り去ったりする絵は、アニメーションでは特に難しい表現なのでは。
足なんか特に。
いや、あたしゃ少しも詳しくはないのですが。
難しいうえに、つまらない絵にしかなっていないと思う。
なので演出たるもの、できるだけそういう構図にならないように気を配るものだと。
常々そう思っていたのだが、この監督のには頻繁にこれが登場する気がする。
するする。
どうなんだろ。
あれはあれで正解なんだろうか。
☾☀闇生☆☽
地方と手を結んで作り上げる、に拍手。
ヤマタツのエンディングは、もうひと越え欲しかったぞ。
もっとがっつりこい。