壁の言の葉

unlucky hero your key

ずぼらのメスティン飯。

 年末のダイソーでこんなものめっけた。


米計量カップ漏斗つき。


 米の計量カップに漏斗がセットになったもの。
 ペットボトルに蓋替わりとして装着できるので、これに無洗米などを入れておけばいつでも持ち出し先で計量できるというしろものだ。
 白い部分がペットボトルのスクリューキャップ兼漏斗であり、透明の部分が計量カップ。このカップもスクリュー式に漏斗と合体できる。
 ペットボトルに米を補充する際には、漏斗を逆にとりつければOK。
 でだ、
 計量カップをみれば、メモリが刻まれているのだが。
 無洗米と普通米ではワンカップの容量が異なっている。
 この計量カップでは無洗米は150mlを1cupとし、
 普通米は180mlを1cupとする。
 
 メスティン飯はキャンプや非常時を想定しているので、あたしゃもっぱら無洗米。
 てことは150ml。
 眼鏡なしでもわかりやすいようにとそのメモリをマジックでなぞっておいた。
 そこでふとおもいついて、計量した米を手元にたまたまあった空き缶に入れて見たら……。


無洗米150ml


 制服のズボンのポケットにこっそりしまえるサイズとみて現場の自販機で買ったポッカの缶コーヒー。
 洗って干しておいた『 aromax PREMIUM BLACK 』スチール缶。
 なんとぴったしじゃーん。
 内容量は170mlと缶には表示されているのだが、この首元あたりまでできっと150mlなのだろう。
 これはわかりやすいぞ。
 しかもスクリューキャップをしめれば収納にも便利ときたもかんだ。
 単発のソロ・キャンプなら食事の回数分をこの缶でもっていけばよろしいわけで、
 現地ではちまちま計量なんかせずにざざざとメスティンのなかにダンクしてしまえばよいと。


 ひとり納得して、ほったらかし炊飯を開始した。
 今回は無洗米を入れて水を張って30分ほど寝かせた後さんまのかば焼きの缶詰とカニカマをのせて炊いてみた。
 味付けはかば焼きのタレのみ。
 燃料はむろんダイソーの固形燃料である。


 30分弱で完成。
 バスタオルとひざ掛けケットでくるんで蒸らしたあとに御開帳~。
 うまし。
 タレがコメ全体にしみこんで、熱々で、はふはふで、うましっ。
 マウントを奪い合いながらくんずほぐれつしているかば焼きと白米によるハーモニーを前にして、カニカマはすっかり存在感をなくしてしまっていたが、まあ、彩りとしてね。おつかれと。申しておこうか。
 自慢じゃないが何食ったってうまいあたしだ。これでおっけおっけ。調味料を足さんでもいいなと思った。





 年齢的にもそれがいい。




 闇生