緊急事態宣言の期間延長が発表されたが、今さらの感がある。
スーパーゼネコンの清水、鹿島は当初の予定通りに明日から工事再開。
そりゃそうだろう。
七日から再開ということで綿密に段取りしてきたのだろうし。
今さらとめられまい。
あれほどの大手となると、休工は、抱えている社員だけでなく、二次、三次以下の下請けから末端の協力会社までの膨大な人およびその家庭の生活に影響するのだ。
まず、再開日に合わせて人を集めなくてはならない。
むろんそれは下請けと打ち合せをして発注しなくてはならない。
現場によっては数十人~百人近くが動くのだ。
工事車両や重機類、材料の発注、などなど。
大企業は体力があるからまずは中小や自営業に救いの手を、という不満の声がある。
気持ちはわかる。
けれど、大企業ひとつがこけたら、そこに関わるすべて協力会社の人の生活までがゆらぐ。
あたしら末端の警備員ですら、そうだ。
それは膨大な数だ。
とはいえ、通いなれた商店街をあるくだけで、閉ざされたシャッターの貼り紙に店主たちの苦悩がしのばれますな。
期間延長にならって営業再開を延期することにした店。
あるいは厳重な衛生体制をアピールしたうえで、慣れないテイクアウトに挑戦し始める店。
通販を開始する店。
なんら対策もせず、どこ吹く風で通常営業し続ける店。
濃厚接触の避けられない業種は、不安な夜を過ごしているはず。
我慢のしどころだ。
先行きの収入安定が見込めず、だれもが財布のひもを固くしがちであるから、余計にさぶいだろう。
けれど、
贔屓の店がいつまでもあると思うな、
である。
クラウドファンディングも敷居が高いだろうから、お気に入りの店が苦悩の末に下した営業形態変更を、支援しようぢゃないのよ。
つまり、買え。
この騒動か終息したら、だなんて悠長なこといっているうちに、バタバタ潰れていくぞ。
後々「あんとき買っときゃよかった」なんて後悔するなら、いま買え。
「食べときゃよかったー」なんて吠え面かくなら、いま食え。
政府に怒ったり、野党に憤ったり、先行きが不安になったり、その感情は仕方のないことだろうけれど。
世界の眺めを変えることのできるのはその行動であって、怒りでも不安でもない。
怒りも不安も推進力にはならない。
怒ろうが、うかれようが、落胆しようが、
壁をのりこえるのに必要なのは、壁を乗り越える『行動』だろう。
怒りそのものがどっこらしょと壁をのりこえるのではないし。
不安そのものがぼかんと一発壁を砕くのでもない。
怒ってのりこえようが、くよくよしながらのりこえようが、淡々としてのりこえようが、景色を楽しんでこえようが、壁は壁。
最優先すべきは壁の観察であり、手元足元の確認であり、行動。
一歩引いて考えるのも、熟考の末いまは動かないとするのも行動だ。
怒りや消沈はその観察力をうばうからいったんしまおう。
ゼスチャーゲームの「おいといてー」というやつね。
あたしの贔屓の店も苦渋の決断をなさった。
blog.goo.ne.jp
そこに土足で同情するのは、かえって失礼だ。
むかし流行ったドラマのセリフ「同情するならカネをくれー」である。
ましてやしぶとく工夫をかさねて行動をされているではないの。
なんと通販を強化するとのこと。
ここはひとつ他人事をいいことに、通販を楽しむ所存。
楽しみにしていた『旅本』も、通販で展開するとのこと。
あのね。まじ楽しいから。これ。
買うぞ。
今日は十日ぶりに現場がもらえる。
繁華街の夜勤。
延長されたとはいえ、そろそろ自粛の緊張感が解けてくるころだ。
今日もコンビニでマスクをしないDQNたちが、大声ではしゃぎながら買い物をしていた。
明け方にはコンビニ前に同種の男女が群れていた。
今夜の現場が、これまで通りに人通りが少なければよいのだけれど、最初にされた宣言期間終了日だから、どうなることやら。
若さには、こらえきれぬよなあ。
こんだけ長いと、悶々とするものな。
嗚呼、外には出たくない。
んが、このままでは飢えてしまう。
※追記
もっとも孤独な業種フリーランスを対象とした補償もいろいろ始まっているようです。
clarinet-labo.com
※追記。
店舗商売。
かつて雇われの見ながら支店の店長さんをまかされていた経験からいうと、やっぱ家賃だよ。
一番きついのは。
売り上げも休業も関係なく、なにもしなくとも決まった額が消えていくのだから。
闇生