壁の言の葉

unlucky hero your key

バイ○の点検。

 早いものでクロスカブ購入一年を迎えることに。
 ということで義務付けられている12か月点検のために愛車をバイク屋にあずけてきた。
 完了まで一週間ほどを要するという。
 自覚していた気になる点はブレーキの泣きくらいかな。
 おそらくはカスまみれになっているという。
 バイク屋さんが言うにはそれ以外にプラグの交換とチェーンのお掃除は必要だろうとのこと。


 おまかせしまひょ。


 バスから電車へと乗り継いで帰るつもりであった。
 んが、気が変わる。
 歩いて帰る。
 約10km。
 てくてくてくてく。
 立ち止まってメールを打ったりしながらの約2時間。
 暮れていく多摩川河川敷をしばし眺めた。


f:id:Yamio:20201109021254j:plain


 今週は、これまで数年間我慢して来た関係を断つことにした。
 あいつとは組みたくない、
 というのを正式に会社に申し出るのをあたしたちは「NGを出す」という。
 これ簡単なようですがね、生半可なおもいつきや我儘でやるのは会社も許さないし、かつ慎重にやらないと自分の首をしめることにもなりかねないのね。
 会社が納得できるだけの根拠と説得力がなければならないし。
 むろんそれで対象人物が干されることになれば、加担したことにもなるので判断をあやまったなどと後悔はしたくない。
 それにNGの相手が仕切る現場に自分が入れなくなるわけだから、他に現場がない場合は必然的に仕事がなくなる。
 また自分が現場を仕切る立場になれば、猫の手もかりたい欠員状況でもそいつの協力をあおぐことはできない。
 ましてやNGを乱発すれば、どうなる。
 その器の狭い人間性を仲間は懐疑するにちがいなく。
 そうなるとますます人が寄り付かなくなりますわな。
 それでは現場を回せない。
 あたし的にはNGを出されるのは仕方ないが、こちらからは出さないようにと何年も心がけてきた。
 できるだけ苦手意識をとっぱらって、相手の庭にとびこんだりして理解を心がけた。
 みんなにNGを出されている人を、自分の現場に受け入れてもきた。
 けど駄目だ。このたびばっかりは。


 長期の固定現場で組むのはもう無理。ただしスポット現場で数日組むのはやむなし、としてきた人をこのたび完全にNGにしたのだ。
 あたしとその人とは、仲間というものへの考え方が根本的にちがうとわかった。
 この人にとって仲間は対等関係ではないと確信。
 そこに対話はなく。つまり相互通行は無く、一方通行で、命令と説教があるのみ。


「あいつらに『説教』してくる」


 説教と、はっきり彼は云ったのだ。
 年齢と経験と節度をわきまえた礼儀は守られるべきであるものの、あたしたちは上司と部下の関係でもなく、ましてや師弟*1でもない。
 たとえその現場の職長であってもだ。
 説教とは上からするものでしょう。
 むろん当人は自前の正論で、それを否定するでしょう。

 所詮、人は理解し合えない。
 ということを互いに理解し合うことでしか、あたしたちしは繋がりを保てない。

 んなことはわかっている。
 んが、壁がどーんとそこに立ちはだかったのね。このたびは。
 昨日今日の仲ではない。
 もう何年も受け入れてきたのに、やはりだめかと。



 ふう。



 街道歩きもいつか再開したいものですな。
 明日からしばらくはチャリ通勤がつづくことになるわけで。
 あたしゃいま夜勤がメイン。
 仕事のあとじっと始発を待つというのが苦手でしてね。
 また毎夜お巡りさんに呼び止められるのだろうね。
 おつかれ。




 闇生

*1:よく喩えとして仕事を教えてくれた人に対して「自分の師匠は××さん」などと云うが、あくまで比喩だろう。本来、師匠は弟子のほうから惚れて選び、頭を下げて自分の師匠とすることを許されるものである。師匠の方から押しかけてきたり会社から配置されるものではない。