前にも書いたけれどね、
タバコや酒類を購入する際の年齢確認。
あれは販売店と客による共同のパフォーマンスだからね。
いい加減、気付こうね。
一目瞭然の60過ぎの爺に対して、いちいちそんなことするな!
との声がいまだにあるのが哀しい。
言ってるのが年寄りだけに、ものがなしいわ。
あの確認に作業は、あなたと店という一対一の関係性への効果だけを狙っているのではないの。
それを意識するだろう第三者にたいしての抑止効果を狙っているのがまずひとつ。
つまり、あんな爺にさえ、いちいち確認作業をさせるのかと。
めんどくせえなと。
そこで、完全とはいえないまでも、ハードルが上がりまっしゃろと。
事実、現場に出入りする職人のなかには18歳未満がめずらしくないのだが、彼らはあたりまえのように喫煙している。
どうやって手に入れたかを聞くと、簡単すよと。
ニッカポッカ姿で、買いなれてる態度してりゃ、よゆーっすよと。
くそかったりぃ、って態度すごんでりゃ済んじゃうわけ。
でね、店員にしてみれば「あやしい」と思う外見の人にだけ年齢確認をするのは、ほんと勇気いるのよ。
想像してみてよ。
この人は確認。あの人はスルーって、その境界線の根拠って何?
なんであいつがスルーで、わしが確認必要なんじゃいと思われるのも重いし。
大概の場合、苛立たれるし。
いちいち空気わるくなるし。
そこんとこを「規則だから」と「平等」という方便が救っているわけ。
わかります?
それともうひとつ。
これも書いたけれど、未成年に販売しない努力はしてますよという周知ね。
なにかあって「売ったやつにも罪がある」→「売ったのはどいつだ」への流れを、少しでも回避しようと。
努力はしてますよと言えるわけだ。
明らかな年寄りにまで確認を強いているのに……、と。
もひとつ。
空港で規制される機内への手荷物。
80過ぎのおばあちゃんが持つ手芸用の小さなハサミを拒まれた、と曽野綾子が産経新聞で批判していた。
これもね、80過ぎのおばあちゃんがハサミを振りかざしてテロするはずないだろ、ってな想像でおしまいにしてるのよ。
逆に自分がやむにやまれぬ理由でテロをするならどうするだろうって想像がないのね。
仮に80過ぎのご婦人ならスルーされるという既成事実があるなら、そういう人に運び屋をさせやしまいかと。
あたしだったらするね。
ハサミで何ができるったって、ハサミをハサミとして武器にするかどうかは、わからんでしょ。
専門の知識があるひとなら、ハサミひとつでいくらでも殺傷ができるでしょ。
それくらい取りおさえる人はいないのか、とも同氏はのたまっておられたが、80過ぎの御老人の頸動脈くらいわけない。
分解して別のパーツと合わせれば、なにか別の凶器にもトランスフォームするかもしれぬのだし。
そして、なにより、そういう「めんどくせえ規制」という第三者への周知が意味を持つわけね。
ちなみに念のため書いておくけれど、
未成年へのタバコや酒類の販売を、なにがなんでも完全完璧に阻止せよ、とは思っていない。
といって「解禁」や「ゆるゆる」でいい、だなんて鼻毛の先ほども思わない。
壁は 、せめて人に頭使わせるくらいの難関であってくれねば、つまんないって。
自由のよろこびは、メリハリと規則性あってこそだろう。
きつすぎも、ゆるゆるも、御免こうむりたいものである。
機内の手荷物は、言わずもがなですな。
追記。
生来のひとりもんとしては、コンビニでのコミュニケーションがひとつ増えておもしろいけどね。
☾☀闇生☆☽