四月から常駐していた現場が終了した。
日々ひたすら待ち続けるばかりの忍耐の現場であった。
体力的には少しも消耗しなかった。
どころか運動不足を恐れて休憩時間は現場から出て街を歩いた。
そのぶん精神はかなりやられたな。
すさんだと思う。
すさんだ心で通りをにらみ続けた。
プレハブ事務所を振り返った。
あきらめて月を見上げたりもした。
それでも、先方より感謝の意をいいだく。
これもご縁なので次もぜひ、と現場を探してくれているとのこと。
ありがたし。
最後の戸締りをして退散。
おつかれ。
後輩である相方は最終日を目前にして別現場へと移って行った。
あいつもあいつなりに面倒だったことだろう。
面倒な先輩でもあっただろう。
あたしにしつこく諭されてバイク免許取得とバイク購入に踏み切ったことだけは少なくとも彼にとっての収穫であったと思いたい。
人生なんてRPGみたいなもの。
ならばそうでないはずがないではないか。
だろ?
乗り物を入手してからが本番だ。
☾☀闇生☆☽