あそうか。
音楽の主流が配信となっていくにつれてアルバム単位で愉しむという機会は激減してきたわけで。
それにつれてアーティスト側もアルバム・コンセプトなどというアルバム単位の構想を練る必要性からも、
またそんな概念からも距離をおきはじめて久しく。
仮にアルバムというパッケージ・スタイルでコンセプトを打ち立てたにせよ、聴き手はサンプル視聴でピンときた曲だけもっていくわけだ。
趣向をこらしてクリスマスケーキをつくったところで、てっぺんのお菓子の家だけ欲しがる子もいれば、
いちごばかり狙っている子もいる。
ディズニーランドならお目当てのアトラクション以外には眼もくれぬ子もいる、といった塩梅だろうか。
なるほどなー。
小説もそうなっていくことが求められているのかな。
長編より短編集のほうがとっつきやすいのは当たり前だろうけれど。
連作短編のように、短編の集合体としてひとつの世界が構築されている作品の場合、やはり切り売り式ではもったいないと思うのだな。
暑い。
というか、はぬい。
為す術もなく本を読む。
汗のせいで頁が指にべたつく。
闇のなかで何かが溶けていく。
部屋でひとり溶けかけているのは、おっさんだ。
にげろみんな。
☾★闇生☀☽