なんでも、
おとそ気分で「あけおめ」と浮かれているのは退避生活を続けている福島の方々に失礼だという声があるという。
なるほど、と我に返る。
して赤面する。
けれど、連日働きっぱなしであるから、少なくとも個人的には、べつに浮かれてなんぞいない。
正月に帰省などもうン十年もしていないし。仕事上できない。
というか、少しは浮かれて時節のけじめを味わえと、わが身に言い聞かせているくらいで。
あきらめておっぽり出したままにしてあったひと昔前のゲームを、ふと真夜中にリトライしたりしている。
プレステ2、現役復帰なのである。
ぷるぷる怯えつつ、ネビュラなんぞすすめているのである。
どこが正月か。
思うに、正月すら自粛ムードともなれば、当の退避中の方々も、束の間のおとそ気分すら味わえぬのではないのか。
むろん彼らの考えが決して一枚岩ではないことくらいは、想像がつく。
ついた上で、想像する。
して、アンネの日記や、
空襲の焼け野原に遊んだかつての逞しき日本の子供たちを持ち出すまでもない。
くわえて、被災地の外の経済活動が被災地をどうのこうのという賢しらな考えも、ひっこめよう。
あたしの身の丈ではないらしい。
日々には遊びが無くっちゃ、息が詰まる。
そういうことだ。
遊びっぱなしというわけにはいかないが、
せめて炬燵にテレビでワンカップひとつ。
缶チューハイと湯豆腐とラジオとか。
そんなささやかでも「おつかれ」と一人にんまりとするひとときくらいは、分かち合おうじゃないのよ。
なんであれまた正月を迎えることができたのだ。
こっそりでいい。
ちったあ浮かれてくれ。
あのね、
ニンゲン、楽しむことにかけちゃ存外しぶといらしいよ。
そういうのびしろだけは、ふんだんに用意してくれているんだって。
そんな声がしたんだわ。参拝で。
三が日セールのスーパーのケービ。
連日、あたしらもそんな浮かれたおとそ気分たちへの対応で、そりゃあへろへろだ。
パートの女史たちも、控室で大いに愚痴っておられたっけ。
でもまあ、今日も楽しんでいこうと。
福島も拉致被害者もチベットも決して忘れちゃいない。
で、それでいてそうしていこうと。
☾☀闇生☆☽