壁の言の葉

unlucky hero your key

呪い。

 台風一過。今日から夜勤が稼働する。
 台風の連休ということで、ほぼ部屋から出なかった。
 目の前のコンビニを往復しただけであーる。
 ウォーキングもしていない。
 自分はなにをしていたのだろう。


 読みかけのまま放置した書籍が山をなしている。
 いつかちゃんと読もうと気にかけたままというわけではなく、忘れ去られた本たち。
 漫画も同じ。
 世間で評判になっているものにとりあえず手を出してみたり。
 という選択のしかたが、そもそも間違っているのだな。
 アンテナというか嗅覚が働いていないのだ。
 面白がるための筋力、面白がろうとするための筋力が衰えてきているのだろう。
 その筋力を活力というのかもしれない。
 だもんで、はやく次のページを次の巻を、となるものに久しく出会っていない。
 出会うわけがないのだ。
 音楽も同じ。
 むろん世の中のものがおしなべてつまらなくなっているわけはないのだから、返す返すも自身の筋力の衰えに原因があると。
 病めばただちに味覚に影響して食欲をなくすように、精神の衛生状態が荒廃すれば好奇心も想像力も張りをなくしてしまうのだと思う。






 芝居への興味も失ってしまった。
 執筆も、書けば書くほど無力感に苛まれるばかり。


 単純で簡単で、それゆえ繰り返し執拗にまとわりついてくる強力な呪い『どうせ』の魔力に抱きすくめられている。
 


 ☾★闇生☀☽