壁の言の葉

unlucky hero your key


 そらみたことか、と筋肉痛。
 てへへ。
 駅の階段を使うたびにナニクソと。
 あえてその痛みを『痛・快』と、字義どおりに受け止めて、段飛ばしに駆けてやる。
 いつもの通り、ひとつ手前の駅で下車して店まで歩く。
 この道を通うのも、残すところあと十日あまり。
 

 そうですか。
 世間さまは連休ですか。
 三時間もねばられてやっと百円のを一枚とか、そんな方ばかりである。
 正直、うちで買ってよそで売ればそれだけで大きくもうけの出るような、そんな良品も少なくない。
 そこを売れ残りが出ないようにと、まとめ買いを期待して投げ売りにしたのである。
 それなのに百円のを二枚手に持って、さてどっちにしようかとああも苦悩されると、ええ。
 

 ○枚で○円、という設定の仕方にすれば良かったかも。
 そう考えて赤本を三冊百円にしてみた。 
 二八〇円のを一冊求められるかたがあったので、念のためご説明して、もう二冊加えると百円になりますよと。
 けれども、
「いらん」
 とにべもないではないの。












「いらん、ってか」


 














 『痛快』とつぶやいてみる。




 ☾☀闇生☆☽