壁の言の葉

unlucky hero your key

『星に願いを』

KISS ジーン・シモンズ



 かつてジーン・シモンズがソロ・アルバムでカヴァーしたヴァージョンが、よくてね。
 天使に恋した悪魔のつぶやきのようで。


 星占い、って信じます?
 週刊誌や、情報バラエティー番組のケツには、今や付きもんで。
 かといって熱狂的なファンがいるわけでなし。
 その証拠に、はずれて訴訟沙汰にまでなったなんて、聞いたことがないし。
 でもって天気予報ほどの必要性もなく。
「けど、な〜んか見ちゃうのよね〜」といったところでしょうか。
 にしては、そのなんとなくの需要の多いことったら。
 たいして予算もかからず、ページや時間を埋められるのですから、製作者サイドからみればおいしいのかもしれません。
 外国人からみれば、これほど奇異な文化もないでしょう。
 科学の時代に、公然とこうまで『占い』が広まっているなんてのは。
 それもまた一神教ではない、八百万の神の国のおおらかさかと。
 おもしろいものはどんどん取り入れて、換骨奪胎。日本ならではのものにしてしまうという。
 クリスマスを祝って、お寺の除夜の鐘を楽しみ、神社に初詣するくらいだ。
 儒教だって、禅だって、武士道に仕立て直すわ。
 カレーライスだ、とんかつだ、と戦前からあった洋食だって、ご飯ありきでばんばん取り入れるわ。
 なんせ七福神のなかにだって外国人枠をもうけてあるくらいですから、日本人が伝統的に排他的とは、噴飯。
 いや、噴パン。


 とそこまで考えてもね、実は首を傾げちまうのだ。
 あたしゃよ。
 何にって、星占いに。
 いや、その信憑性を疑うだなんて大人気ないことは言いませんて。
 それ以前の問題でしてね。
 恥ずかしながら、あたくし、自分が何座なのかがわからんのよ。
「調べろ」
 とお思いでしょうが。うん。それでもはっきりしないの。
 雑誌によって、違うのだ。あたしの誕生日を司る星座が。
 そんな日付があるのかと、思うでしょ?
 それがあるんだなぁ。
 お察しの通り、ふたつの星座の境界線というわけでして。
 占い師によって、その区切り方が違うのである。
 よって、あたしゃアイノコでござると。
 異種間のハーフだぞと。
 
 
 だもんだから、星占いは読まんのです。
 




 ☾☀闇生☆☽



 アキバ系総理。
 『公』人であり、なおかつ権力者なのだから、『私』的趣向を売りにするな。
 媚びるな。
 抱きこむな。
 現職の間は、ひた隠せ。
 若者に人気のロックバンドを支持した総理も、かつていましたね。