壁の言の葉

unlucky hero your key

歩く。31

 さて、君恋温泉跡をすぎて県道に合流したところ。
 いよいよ道は山梨県大月市に突入。
 たぶん南西方向に、晴れていれば富士山が見えるのだろう。
 雨はやんだもののまたいつ降り出してもおかしくはない。
 

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犬目~鳥沢 県道30号 山谷。この次のカーブにバス停。


 山谷のバス停近くの連続カーブ。
 その崖の上に石仏群が見えた。
 この対面に公民館分館があって、滑り台などの遊具が見える。
 雨上がりとあってか、誰も遊んでいないようだった。


 バス停を過ぎて道は南下。
 その途中に分岐がある。


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犬目~鳥沢 山谷の分岐 江戸側。


 この道も藪に閉ざされていた。
 路傍の篠が路上に厚く覆いかぶさって、通行はこれをうりゃっと押しのけながら進む感じでしたな。
 しかも雨に濡れていたので、難渋しました。


 この分岐路も県道の長いカーブをショートカットするような役割をしている。
 その諏訪側。


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犬目~鳥沢 山谷の分岐 諏訪側。
 
 
 この分岐路は江戸側にも諏訪側にも道標がないが、諏訪側は個性的なお宅の横なのでわかりやすい。
 ロボット兵が目印。
 その後ろに見えるのは釣り人。
 

 この突き当りを右。
 そこにもまたお人形、というかカカシというか。


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犬目~鳥沢 山谷のカカシ。


 釣り人とブランコをこぐ人と、子供かな?
 夜道ではあいたくございません。


 この先でまた手元のガイドブック*1とサイト*2にルートの違いがある。
 前者では、かるさわ川に架かる坂下橋までこのまま県道をゆく。
 後者ではその途中で分岐する。
 双方とも坂下橋の手前で合流するのだが、はて、どうしたものか。
 やっぱ枝道を選んじゃうんですな。あたしなんかは。
 土の道だもの、わくわくするじゃありませんか。


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犬目~鳥沢 分岐?


 御覧の通り道標は立っているが、古道の案内ではない。
 この緑の看板の『エコの里』というのはNPO法人の「美しい景色や、美味しい収穫が楽しめる、人と人との交流の場です。」とのこと。
 枝に入ってすぐの突き当りを、エコの里への道標は右に導くが、古道は左へ。
 車のわだちのある土と草の道。
 少し行くと墓地があって、時節がら墓参りする人たちが見受けられる。
 これといって古そうな墓地にも見えないが。
 そのまま県道に合流した。
 

 分岐でカットした県道の区間には、ガイドブックによれば馬頭観音があるという。
 ならばここはガイドブックのルートのほうが楽しめたかもしれない。
 そしてかるさわ川に架かる坂下橋。
 

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犬目~鳥沢 坂下橋。


 道なりに左へ。
 で、次の分岐がわかりにくいんだ。


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犬目~鳥沢 中野 分岐。


 ここも道標がないのよ。
 大月市の管轄になるのだろうけれど。
 道中を通して歩いていると、道標の不備と管理状態に地域差を感じる。
 おい大月っ。
 こういうとこだぞっ。
 とにかく県道はここで右にカーブ。
 古道はほぼ正面に細い下り坂としてのびていた。


 サイトにはこの目印についてなんの解説もなく、
 またガイドブックでも『カーブミラー』として書かれていない。
 カーブミラーなんて橋からここまでのあいだにいくつもあったし。
 半信半疑で坂を下りていく。


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犬目~鳥沢 中野 分岐路。
 

 小川に沿って行くから風情はよろしいかと。
 水の音といい、坂の傾斜の具合といい。
 水車小屋があってもおかしくない。


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犬目~鳥沢 分岐路。


 小川のほとりに石仏めっけ。
 こういうのを見つけると、ルートは正しいのかもしれないと、少しほっとする。
 まもなく県道30号に合流。
 中央道の高架をくぐってひきつづき県道をゆく。


 つづく。




 ☾☀闇生★☽
 

*1:『ちゃんと歩ける甲州街道』八木牧夫著(山と渓谷社

*2:甲州街道を歩く - 旧街道ウォーキング - 人力