壁の言の葉

unlucky hero your key

のたまい。

 しまった。
 日中せっかく買い出しに出かけたのに、煮干し買ってくるの忘れた!
 あたしゃ味噌汁は、ナントカのひとつ覚えのように煮干しで出汁をとる。
 煮出しして、ぷんと匂いが立ってくるときが、あたくしにとってのぷち幸せなのだな。
 その味をしめて以来、出汁入り味噌に抵抗を感じてしまっているくらいだ。
 あの出汁入り味噌というやつ、あれはどういう手法で出汁風味を添加しているのか、知りまへん。


20200425


 未明にゴミ出し。
 今日はプラゴミ。
 ついでに商店街をぷらりと一周。
 少しは歩かないと足が鈍っていけない。
 

 この事態でも、物流は続く。
 コンビニやスーパーには深夜搬入をするトラックが出入りしている。
 お疲れ様。


 感謝。


 ところで大阪市長の失言が炎上してますな。
 政治家は言葉の商売であるのに、相変わらず下手です。言葉が。
 曰く「女は買い物がおそいから男が行けば三密を避けられる」とな。
 いやはや、思わぬ角度から来ました。
 この御方は普段、自分でお買い物をしているのでしょうか。
 それとも奥様かだれかの買い物にお付き合いした経験からそれを言うのか。


 うううむ。


 おそらくは、デパートなんかでよく見かける光景ですが。
 ママはじっくり商品を選んで買いたいと。
 その荷物運び兼ドライバーとしてついてきたパパは、休憩スペースのようなところのベンチでひたすらママを待っている。
 なんせ決定権もなければ、アドバイザーとしての信頼も得られておらず、興味もない。
 なので時間がなが~く感じる。
 うとうとする。
 ああ、かったりい。
 ああいった経験からそういう言葉がでてくるのだろうと思う。


 ここでまた繰り返すが、
 シラフで独りで退屈しないのを知性といふ。


 幼いころ、家族でデパートなんぞに買い物にいくときは、うちの父は母が買い物を終えるまでパチンコで暇をつぶしていた。
 待ち合わせの時間を決めて、別行動。
 懸命だったと思う。
 せっかちな父がそばにいてイライラされたんじゃ母はおちついて選べたもんじゃないだろう。
 あたしはといえば、まだ母に金魚の糞のごとくついて回る年頃だったが、たしかに「はやくかえりたーい」なガキであった。
 もうね、つらかった。
 ただしそれはね、
 買う対象が自分にとって興味が薄いからそうなるのであって。
 じゃあ逆に、パパのゴルフセット選びだの、車選びだの、趣味のギター選びにママを突き合せたらどうなるよ、という話だ。
 よほどのラブラブ期でもないかぎり、付き合う方は退屈だよね。
 いつまで悩んでんだろ、みたいな。 
 どれもこれも大して変わんないじゃん。さっさと決めちゃいな、と。


 あたしなんかAmazonの注文ですら、悩み続けるよ。
 下手したら、何か月も保留しているのもある。
 それは興味のあるものだから。
 むろん金額と懐事情の折り合いの問題もあるし。
 簡単にいえば、失敗したくないのだ。


 で、炎上発言にもどる。
 百万歩ゆずって、こういえばどうだ。
 家族の食料買い出しは、三密を避けるために、できるだけひとりが代表して買ってくるようにしましょう。
 その役割分担として、ママは子供たちと家でゆっくりしてもらい、日ごろのママへの恩返しも兼ねて、こういう時こそ旦那さんがつとめてはいかがでしょうか。


 歯がういちゃいます?
 政治家っぽい媚び方でしょ?
 これで随分印象は違うと思うのだけれど、どうでしょうかね。


 政治家というのは、有権者との接点は言葉しかないのだ。
 言葉にもっと気を使え。
 言葉にかけろ。
 患うほど脳内で推敲してから、のたまえ。




 闇生