少なからずもかつて定期的に接する機会のあった人が、自らこの世を去ったというのは、凹みますな。
といって「何かしてやれなかったのか」と振り返れるほどの距離感ではなかったのだけれど。
おそらくは、彼の世界観の中にあたしなんぞは住めなかったはず。
その人生閉幕のエンドロールに名を残すことはできなかったでしょう。
若くて、
少しカゲがあって、
輪の中に居ても開ききれていない印象があったので、気にかけてはおりました。こっちゃ勝手にね。
けど、その仲間内ではずいぶんと可愛がられていた感じではあったのだ。
みんな仲良くてええのお、と。
それでも、抱えていたのでしょう。
闇を。
人知れず肥らせて、なおかつ澱ませてしまったのでしょう。
闇を。
闇生は遠くその様子を眺めていて、問題はセクシャリティにあるのではと勘繰っていた。
去り際、はたしてカゲは解き放たれたのだろうか。
明け方。
今さらながら訃報を聞いた帰り、持ち主のいなくなった自転車をせめてもの見納めにと寄り道をした。
おつかれ。
☾☀闇生☆☽