壁の言の葉

unlucky hero your key

 昨日の自転車での帰り道。
 回転寿司屋の駐車場はどこも満車だ。
 店頭には順番待ちの路駐の列ができており、警備員が車道待機せずに流れてくれと誘導しているが、そんなもん聞く奴ァいない。
 嫌な仕事だよね。あれ。
 路線バスの会社からのクレーム対策なんだろうね。
 ピザ屋も同様にハザード点滅の列ができていた。
 初めて見たよ。ドミノの店頭に客の列。
 ドミノは店頭ならもう一枚プレゼントキャンペーンが続いているからなのだろうけれど。
 にしても何事かと思った。
 そうか。


 天皇誕生日である。

 
 なので家族そろってお寿司で祝おうと。
 ピザ食ってやろうと。
 んなわけない。
 イヴイヴの祝日だもんで。という魂胆だ。
 知ってんだ。
 でもね、思いました。
 これさ、めでたいことは多いほどいいでがしょ?
 だったらせっかくの休日なのだから、天皇誕生日はそのままそれとして祝ってさ。
 これこそはまさに家族で、家族であることを、御家族を祝うことで確認する行事なのだからさ。
 それも受け売りでなく。
 極めてニッポン的な。
 乾杯の音頭もそうやってさ。
 プレゼント交換もないのだし。
 いわば私欲もなく。
 他人事のように祝えるわけで。
 自分だけのためでなく、
 いわば公共事業として飲めるでしょ。
 でもって、イヴこそは『日本的クリスマス』として相方さんと過ごせば良くはないかい?
 それはそれ。
 これはこれ。
 食事とプレゼントとラヴラヴで、食欲とささやかな物欲と更なるホルモンの活性化に勤しみましょうと。
 むせかえるようなフェロモンの渦に叩きこみましょう、
 とやっつけて。
 んで、まあ、当日は当日としてまた家族でやりたきゃやりゃいいし。
 嫌なら三日ともゲームでもしときゃいい。




 え?
 あたし?


 ううんと。
 三日とも仕事っす。
 仮に仕事がなくても、
 帰って部屋で飲んで映画でも見て、寝るっす。
 





 追記。


 近所のセブンの美女軍団。
 毎年そうだが、今日はごっそりと消え去っているのだろう。
 んで目にクマ作った店長とベテランバイトが赤い三角帽で無精ひげを晒しているのだろう。
 すごいよね。
 女の子のそういうとこは。

 



 さらに追記。


 ただいま。
 美女軍団。なんと皆勤賞でした。
 このくそさぶいなか、サンタガールの扮装で店頭でケーキ売ってるコまでいました。
 声張り上げて。
 いやあ、なんでしょ。
 店長の強権でしょうか。
 それとも先輩女子の発動する無言の同調圧力に巻き込まれたのでしょうか。
 なんにせよ、御苦労さまです。
 あえて日本酒買ってすんません。
 奮発して大吟醸ですんません。
 豆腐と糸こんにゃくで、鍋丸出しですんません。
 この歳でひとりでケーキ一個は危険なのです。



 すんません。


 
 

 ☾☀闇生☆☽