クリント・イーストウッド監督作品。
GyaO!の無料配信を試しにみてたら、結局最後まで観てしまった。
以下、
あらすじ無しで、ネタバレで。
一丁の銃がめぐる因果の不思議。
それがこの事件のポイント。
密告してジミーに殺害されたレイの銃が、のちにジミーの愛娘を殺めるという。
そこに復讐心は介在していない。
仮に、していると解釈するならば怨念めいた話になる。
んが、
それはこの映画の目指すところではない、と思う。
なので因果応報として受け止めてしまうのは、もったいないかな。
にしても、
命と引き換えにケイト殺害の自白を強要され、それを受け入れたにもかかわらず私刑をくらったデイブにとってはとんだとばっちりである。
こちらは明らかに復讐心による。
しかし明らかな過ちであり、且つ取り返しのつかない誤りでもあった。
私憤だのみで状況証拠を検証することの怖さ。
いやはや……。
それは私刑にすぎないし、んなものは往々にして誤るのだろう。
新たな不幸を呼ぶ、と。
時として司法というものは実に回りくどい。
が、そのとろさは、
そんな誤りを最小限にしようという手続きゆえのことだ。
コトを当事者以外にいったん預ける、というのはひとつ知恵だ。
古来あたしたちは、問題は長老の裁きにゆだねたりすることで、誤差を少なくしようと努めてきたのだな。
たしか、つかこうへいの『熱海殺人事件』にあった言葉だったと思うが、
「一旦事件となった以上は、その事件は当事者だけのものではない。警察や救急隊やマスコミや近隣住人や野次馬など、かかわったみんなのものであり、ひいては社会のものである」云々と。
なので、
たとえ誰かが「私がやりました」と発言したとしても、それを鵜呑みにはできない。
みんなが、
して社会が納得する客観的な結論を導き出さなくてはならないのだと。
ま、
あの劇ではその条件として事件に『物語』を求めていましたが。
イーストウッド。
安定してますね。
安心して観られます。
今回もまた音楽まで担当。
けどストリングスの音は、安っぽい。
ショーンペン。
あて書きかというくらいにハマってます。
☾☀闇生☆☽