壁の言の葉

unlucky hero your key

花火の夜。

 調布の花火大会。
 例年通り近所は全面通行止めとあいなった。
 河川敷は見物で大いににぎわったに違いない。
 昼過ぎにはもうコンビニが店頭に臨時売り場を設営していたし、スーパーは総菜をいつもの倍ほど陳列してあった。

 
 あたしはといえば、いつもどおり。
 人ごみを苦手とするゆえ部屋ごもり。
 音だけを愉しんだ次第。


 夜半。
 ぐっと気温がさがる。
 コンビニへ行くのにパーカーを羽織る。
 夜陰に虫の音が引き立っている。


 飲み直そう。