あのね、自助論というのはね、
どうしようもなく救われたがる自分、つまり救われようとする自分というものが基点にあって。
助けてー、助けてー、と。
いやいやそうではなく自分を救えるのはつまるところ自分だけなのだからまず自分で立つ努力をしましょうよと。
自力で泳げるようになってこそ他者を救えるのだし。ということであるらしく。
それはつまり、救われようすることから始まるわけ。
なので前提として救われようとすらしなくなった自分は救いようがないのね。
赤子が泣く、というのはその意味においての「助けてー」であり、生きたがっていることの証左。
生きたがらない人は救えない。
生きたがる自分ならば救える。いや少なくともその可能性はゼロではない。
医者は病気やケガを治すサポートはできるが、究極的には、回復したがらない患者までは救えない。
耳を澄ますんだ。
胸の赤子は泣いていますか?