壁の言の葉

unlucky hero your key

聞く耳。

www.tokyo-np.co.jp


『<新型コロナ>国立感染研 現場は悲鳴 歴代政権下で人員・予算減』
 とのこと。
 昨年四月に共産党の田村智子議員が指摘した動画が発掘されて話題になっている。
 上記の東京新聞の記事によれば、
 外部有識者が十年前から増員、増額を要望していたが、歴代政権は聞く耳を持たなかった、とのこと。
 その歴代政権とは、


 2009~2010鳩山内閣 (政権交代事業仕分け公務員削減。口蹄疫流行。)←★評価委が削減対象から除外するよう要望
 2010~2011菅 内閣 (東日本大震災。)
 2011~2012野田内閣 (生活保護激増。)
 2012~2014安倍内閣 (消費税8%) ←★評価委が増員・増額を要望
 2014~2017安倍内閣 定員削減目標を課す。←★評価委が増員・増額を要望
 2017~  安部内閣 


 安倍内閣になってもなお増員増額を聞き入れていないところに注目だな。
 2015年には『定員削減目標』まで課している。
 

 さらに遡れば、
 2003年、厚生省はSARS(重症性呼吸器症候群)を新感染症に指定。
 同年7月、WHOがSARS封じ込め成功と発表も、数例の感染散発。
 2005年、鳥インフルエンザ流行。
 このあたりですでに感染症パンデミックへの意識は相当に高まっているはずである。
 なのにそれでも感染研の予算を削減していこうという理由がよくわからない。
 鳥インフルは専用の特別機関が設けられてはいたけれど……。
 その数年後に口蹄疫流行もあって畜産業に多大な損失があったわけで。
 あのときも迅速な対応を求めたのは現場の九州の自治体であって、政府の対応は遅れた。


 二度あることは三度ある、というが。
 ようわからん。
 なんでだろう。
 単なる「のど元過ぎれば熱さわすれる」なのだろうか。
 まさかそこまでお馬鹿さんでもあるまいよ。
 ましてやこの数年はオリンピック誘致に熱をあげてもいる。
 ということは、選手だけではなく世界中からお客さんがどっと来日する。
 というか、じゃんじゃん来日してもらおうとキャンペーンまで張るわけで。
 ならば感染症対策への意識がないわけがない。
 そこまで考えてこその「O・MO・TE・NA・SHI」ではないのかと。


 今回の新コロ。
 もっとも迅速な判断と行動をしたのは、やはり台湾だろうか。
 まえから武漢を警戒していて、発生を察知するや中国からの入国者に検疫をかけた。
 ただこれも日本ではできないんだろうな。
 近隣諸国にたいしては何であろうと疑うことは非礼と考えていそうだもの。 
 たとえばスパイというと攻撃的な悪いイメージがあるけれど、そればかりではないよね。
 予防のためにも情報収集は必要だ。
 戦争はむろん、疫病も。


 
 闇生