思い入れのある小説や、漫画や、音楽のCDや、映画のDVDを知人に勧めて貸して、それが報いられたことがない。
最悪、返却も感想も反応もなにもない。
なので、貸さずにおすすめだけするも、やはり同じだ。
あたくしのプレゼンテーション能力に問題があるのだ。
それはこれまでにも散々思い知らされてきたというのに、ついまた思い入れのある映画のDVDを後輩に貸してしまった。
うわあ観たーい、のウキウキ顔にほだされて、
んで貸して。
この時代、4KだのBluerayだのの画質に慣れてしまった目にDVDの画質は、きついかもよ。とまで断ったのに、乞われて貸した。
こちとらしがないおっさんである。
求められると弱いのだ。
で結局、 無反応也。
それでまた同じことになってしまって傷付くという自らの学習能力の欠如を思い知って。
うん。
まあ、あれだ、
Bluerayで買い直すいい機会なのだ。
自らの経験をふり返っても、貸してもらったものには食いつきがよくないと思いだす。
結果的に感動したとしても、食い始めは重い腰をあげるようにして箸を持った。
ほんとに観たいなら、自分から求めないとだめなのだ。
水は、喉が渇いたときに自分で汲みに行くものなのである。
本となれば特にそう。
闇生