ジョン。


 
 『小説ウルフルズ 青春というのなら』ジョン・B・チョッパー
 ブックオフの外国文学のコーナーにあった。
 買うに見合う動機は、それだけで十分だ。



 このバンドと著者について、あたしゃほとんど知らない。
 ヒット曲を二、三曲どこかで耳にしていて、それをところどころ口ずさめる程度なのと、この著者がそのバンドの初代ベーシストであり、深夜の大喜利形式の番組に出場してえらくうけていたことくらいか。
 前にも書いたが、作り手の舞台裏というものにあたしゃ惹かれるたちでね。
 先日書いたアメリカンプロレスの舞台裏を記録した『ビヨンド・ザ・マット』や、ジブリのメイキング、黒澤明のメイキング、それからメタリカのドキュメント映画などもその音楽にはまったく興味がないのに観賞している。
 で本作。ぱらぱらとめくった感じでは、バンド結成前夜から成功までのくだりが綴られているらしい。
 バンドというものは、プチ社会でね。
 いわば縮図でね。
 多数決(民主主義)が最善策とは限らず、独裁が成功に導くこともあって。
 いや、映画の現場がそうであるように、創作の現場というのは大概において民主主義は通用しないわけで。
 戦争や災害などの非常時も然りと。
 いちいち多数決で作戦を練っていたんじゃかなわない。
 また、創作力に恵まれたメンバーがいても現実面でチームをまとめる能力者がいなければ、不発に終わるし。
 そこがおもしろいのね。
 四人バンドなら、そのうちの一人が不平を抱けば、そのプチ社会の四分の一が不満を感じているわけで。
 そして初期の共通目標が達成されると、大概においてそれぞれの次なる目標はパーソナルへと向きはじめ、おのずと方向性のずれが目立ってくる。
 これは夫婦でもそうだよね。
 ……などとひとりもんがのたまってみましたが。
 





 とまあ、読む前からうだうだ言ってみましたが、どーでしょー。
 





 ☾☀闇生☆☽