独裁だー!
とヒスってたその口で今度は指導力がない!などと大人たちは。
雪が積もったので、隣家の一戸建てのとこの姉弟が行き止まりの路地で朝からはしゃいでいる。
なんでもない路地に、彼らだけの王国を創出している。
週が明けても幼稚園は休園しているのだろう。
遊べ遊べ。
きっと終戦間近の焼け野原でも子供の領分だけは侵されなかったのだ。
それは世間の喧騒などどこ吹く風、の国。
空想力と感受性とおもしろがる元気な心さえあれば、どのような状況下にも開拓することのできる領土だ。
変幻自在で、なおかつ脆い。
侵してはいけない。
闇生