もてないのは、もてる努力をしていないからだ。などと世間ではよくいわれる。
ごもっともだと思う。
なんせあたしゃモテない。
しかしそれは、そのために使うであろう労力に見合う見返りなのかどうか。つまりそこまでする価値があるのか、という損得勘定が根っこに働いているからなのであーる。
有体に云ってこれを怠け癖といふ。
単に『ケチ』とも云ふ。
結局のところ、もてないことを選んでいるのだ。
ましてや人は平等にはできていないのであるからして、同じ目標に対してもそこに要する労力の総量には個人差があるわけで。
ようするにスタートラインが違うのであり。
なおかつ皆が自転車やベンツやセグウェイやといったアシを持っている中、はだしで駆けださねばならない状況もあったりして。
なのでそれをコツコツした先行投資や貯金でやりくりしたりもするわけなのだな。できた人は。
それを四の五の考えずにやれちゃう人と、そこまでしなくちゃなんねーのかよ、とぶーたれちゃう人と。
ぶーたれちゃうのは先に損得勘定が働いてるわけね。
中途半端に頭がいいの。
言い換えればその半端のぶんだけ足りないの。
これは就職事情にも共通するのではあるまいかと。
派遣をやっているとこんな励ましによくあうもので。
「君なら、頑張れば社員にしてもらえるんじゃないのかな」
こっちゃすでに中年ど真ん中である。
いまから無理してサービス残業、休日返上、資格取得に明け暮れて新人から始める価値が、社員とやらにあんのかいと。
終身雇用制がぶっこわれて久しい今、社員て何よ? ねえ。
あんたら、憧れられる輝き、あんのかいと。
いや若かろうが、そうだろうが。
……といった、損得勘定。これだ。
対価交換。アニメだ。
そう。あなたの会社に人が入って来ないのは、基本的にそのモノサシにあわないからだ。
敵は、怠け心なのである。
けれどこれを真に受けて、単なる損得感情対策だけで補おうとしても駄目なんだな。
怠けも勤勉も『人』であるがゆえのことであり。
いつだって問題は、人にあるのだから。
さて、
あなた、モテますか?
その会社がもてないのは、もてる努力をしていないからである。
とどのつまり、もてないことを自ら選んでいる。
追記。
いやなに。
例の年収ン百万以上じゃなきゃ結婚したくない的な婚活関連の記事を眺めててね、上記のことをつらつらと。
あれを就活に置きかえると、おもしろいなあと。
年収ン百万以上くれない会社には就職したくな〜い、て感じですかね。
あるいは高卒ルーキーのFA宣言ですかね。
☾☀闇生☆☽