かつてハマった一枚。
 聴き倒した。というよりは、勤務先でエンドレスで流し続けたという。
 菊地雅章のピアノと峰厚介のサックスのみでつづるタイトル通りの『DUO』。
 1994年の青山BODY & SOULでのライヴ。
 全体にルバート演奏である。つまり拍子のとれるような明快なテンポは無い。
 たゆたっている。
 そこに生まれる『間』に己の中の『和』の境地をどうしようもなく再認識させられる。そんな一枚と言ってよいでしょう。
 そのあたり、菊地のソロピアノシリーズでおなじみの情感だったが、独奏のルパートとちがうのはその間合いの探り合いですな。緊張感が痛いまでに満ち満ちているわけ。
 観客もかたずをのんで聴き入っているのだろう。 歓声は無い。ただ一点、拍手がおこるクライマックスを除いては。


 特に愛聴するのはそのクライマックス。アルバムのラスト曲である。
 Irving Berlinのペンによる『REMEMBER』。
 けだし名演かと。
 奇跡的なまでのね。
 このひととき、そこに何かが舞い降りている。
 でYoutubeで探したのだが、菊地&峰の『DUO』自体が見つからない。
 残念。
 そのスジの人たちからの評価は得られなかったのでしょうか。
 代わりにまるで雰囲気のちがう正調のをあげときましょうか。




 
 


 ☾☀闇生☆☽