壁の言の葉

unlucky hero your key


 ブログを読み返してみる。 
 いろんな意味で、おさむいぞ。
 俺。


 ここのところ自炊をサボっている。
 連日の寒さにへこたれて、米を研ぐ気になれないでいるのだ。
 それもなんなので、なにかっていうとうどんばっか食っている。
 我ながら、しょーもない。
 買い置きしておいた野菜のありったけをぶち込んで、どうにか丼のなかぐらいは賑やかしてやれと、おさむいなりにやらかしてみた。


 やれブナシメジだ、
 白菜だ、
 万能ねぎだ、
 玉ねぎだ、と。
 どれも本来味噌汁にダンクする約束でスカウトしてきた連中である。
 気分はもう、アニメ『やさいのようせい』。
 むろん、あこがれのレタスちゃんをそこに混ぜるわけにはいかないが。
 きょうはまんまとめかぶを巻き添えにしてやった。
 ざまみろ。
 結果、まあ、
 うどんにめかぶを入れてみました。
 ただただそんなことになっていた。
 そこで、
 一発逆転をねらってごま油なんぞをたらしこんでみたのだが。
 うん、だからなんなんだと。

 
 調和がとれてんだか、どうなんだか。


 たとえばラーメン。
 これをオーソドックスなロックバンドに見立てる。
 チャーシューやらナルトは華々しいボーカルか。
 麺とシナ竹は、楽曲の骨格と間奏を飾りたてるギターだ。
 ならばスープが、
 そしてそのダシこそがドラムとベースの絶妙なコンビネーション。
 

 真偽のほどは定かではないが、昔ビートルズポール・マッカートニーが名曲『イエスタデイ』を作りあげたときの逸話がある。
 曲を聴いたドラマーのリンゴ・スターが、
「この曲にドラムはいらないね」
 そう言ってのけたという。
 それもまた彼ならではの、この曲に対する彼の存在意義であろう。
 こういう貢献のしかたを古来『不在の在』と言う。


 言わない。


 今、考えた。
 ともかく、
 今朝のうどんは可もなく不可もなく、メンバーのだれ一人として主張も、謙遜もしない。
 なんらメンバー間の力関係の化学変化を生まず。
 かといって、まずいわけでもない。
 そんなうどんではあった。
 おさむい。


 食後にジョギング。
 捕鯨の環境保護テロをかんがえながら。
 これも、おさむい。
 ブログにしたろかと思い立つが、エロ屋の分際をわきまえて、やめにする。


 



 ☾☀闇生☆☽