完結したとのことで、第一巻から読み直していた『無限の住人』。
 ついに最終巻を読了する。
 あらためて読み直すと、矛盾的な個所への後付けフォローが目立つし、物語としてそれほど完成されているとは思わんのだが。
 やっぱオンナの描き方がうまいなああああ。
 喜怒哀楽はむろん、それらのはざまの微妙な感情が。
 なにより世代別、体型別、性格別にちゃんと描き分けてるのって、意外と多くないと思う。
 どれも作者の好みの四種類か五種類くらいのヒキダシの使いまわしになってしまって、
 興味の無い世代の描写はステロタイプな造形に落とし込みがちではないのかな。
 そこへいくとある意味どスケベなのだろう。この作者は。
 ぶっちゃけていえば年増も幼女も巨乳も微乳もむちむちもガリも、それぞれに『平等に』フェチ的感情を抱いている。
 そんな観察眼で見据えたキャラであるからして、あえて下品に言わせてもらおうか。
「メスのライン」がいい、と。
 ちゃんと生きた、骨格をもった女たちなのです。
 わかります?
 焼酎もワインもバーボンもウォッカも老酒も嗜むお酒好きさんのような。
 好き物といっちゃそれまでだが、オンナを十把一絡げ的にとらえていない証拠でもあるとは言えはしまいか。
 

 それと遠心力と捻りの運動を活かした殺陣。
 迫力あります。
 アクションシーンはリズムにごまかされず、コマとコマとのあいだの動きを想像しながら読み返していただきたい。ぜひとも。
 薄幸、短命な天才剣士、槇絵のとりつかれたような動き。
 後半にいくに従って、空間がより感じられるようになっていきます。
 

 難点は、セリフがちょっと気取りすぎてしまうキライがあるかな。
 そのあたりHUNTER×HUNTERの蟻編を連想。
 無理がある。


 にしても足かけ何年の連載だったのか。
 一年一冊ペースを辛抱強く待ち続けた、気のながーいお付き合い。
 ラスト数ページ前では、一旦本を伏せたよ。
 吐き気がしたの。
 悪い意味で無くてね。
 窓を開けて外の空気を入れた。
 久しぶりなのだ。こういうプチ鬱っぽい気持ちにさせられるのは。
 お別れだもんで。
 いざ、さらば。と。
 心して読み直して、気分転換に今から外を歩く。
 風邪で部屋にこもりっぱなしなので、余計につらいのね。
 

 言っとくけど、決しておすすめはしません。
 苦痛系のノリがまちがいなくあるし。
 万人受けはしないでしょう。



 ☾☀闇生☆☽