気が付いたら床に土下座して眠りこけていた。
なにやってんだか。
それにしても風の冷たさにひたすら耐えつづけた、ケービの一日。
落ち葉の大群が大挙して道端を転がって、さながらパニック映画の群衆のようにワーっと。
行く手に新たな火が巻き起こったのか、一糸乱れず方向を変え、他の群衆と混ざり合ってまたワーっと。
やがてはきだめで行き場を失って逃げ惑い、くるくると渦を巻いて、この寒空に美しく昇天していく。
俺を置いてくな、こらっ。
なんだかピクミンを思い出した。
あのゲームキューブ(GC)で、このあたしにクリアまで面白がらせた唯一の、だ。
つっても、GCは三つくらいしかやってないけどね。
などと、ぶつぶつ。
この日の現場は最寄駅からでさえ歩いて四十分。
行きも帰りも我が旧世代i-PodはPat Methenyである。
アルバム『Secret Story』を繰り返し、繰り返し。
パットが、自身の大失恋を音にしたという、どこか組曲を思わせる食後感。
のっけから民族音楽っぽい群衆の唱和に、うちのめされ。
そこに素朴で真摯な祈りを聞き、
The Longest Summerのギターシンセソロで、おっさん、したたかイカされるの巻でござった。
☾☀闇生☆☽