『フロウ』感想。

 イレーナ・サリーナ監督作『フロウ ~水が大企業に独占される~』
 松嶋×町山 未公開映画を観るTV DVDにて

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 日本未公開映画を紹介するテレビ番組のDVD化シリーズ。
 今回のドキュメント映画のテーマは『水』。
 この企画、またしてもサブ・タイトルで内容を語り切ってしまいましたな。


 貧困地域の水不足問題と、世界各国で同時多発的にひろまっている水道事業の民営化による弊害。
 それと世界的大企業の工場による水源の汚染と大量取水が問題とされている。


 やはりここでも貧困地域の人々は、大企業の食い物にされていました。
 そして、治水のためではなく、ビジネスのためだけの巨大ダムの建設は、自然も破壊すれば、そこに根付く伝統的な地域社会も破壊していく。


 こうして世界的に民営化されていく水のビジネスだが、これは自由競争の負の面なのだろうか、その肝心の安全性はかなりあやういとのことだった。


 あたしたち日本人は、古来から水資源にめぐまれている。
 よって、水のありがたみに慣れきってしまっている。
 水道をひねれば当たり前のように飲料水としての基準を満たす水を得ることができる。
 しかしそれでいながら現代では、輸入物のミネラル・ウォーターを常備し、それにたよる生活スタイルがいつのまにか浸透してしまった。


 かくいうあたしも、そうだった。
 実家では自宅の地下からモーターでくみ上げた井戸水を使っていた。
 夏はつめたく冬はあたたかい。
 で、またうまいんだな、これが。
 その味に慣れ親しんで舌が肥えてしまっていたのだろう。
 上京して、水道の水がのめなかった。
 調度昭和の終わりで、市場にミネラル・ウォーターが出回り始めたばかりだったと思う。
 自販機にならぶミネラル・ウォーターのペットボトルをにらんで、金を払って水を買うだなんてばかばかしいと思った。
 だから、喉が渇くとジュースばかり飲んでいたっけ。


 これらの水がどういう地域から、どういう過程で取水されてくるのか、おそらくはあまり考えるひとはいないのではないのか。
 なんとなくラベルに描かれた遠い大自然のイメージだけでそれを選びお金を出している。


 確認すべきはこれだ。
 目的は、それが必要なひとに届けるのではなく、
 買えるひとに供給するのが、すなわち民営化であると。
 


 
 日本でも定期便的な契約で水を買っているひとがいるが、このフィルムをみてどう思うのだろうか。


 ☾☀闇生★☽