壁の言の葉

unlucky hero your key

るーてぃん。

 公園にて。
 この日も昼食は持参した握り飯とゆで卵也。
 現場ちかくに公衆トイレが見当たらず、トイレをお借りしたコンビニで買ったトマトジュースとつくね棒をおかずに追加した。
 でだ、
 食後のゴミは持ち帰るおりこうさんなあたくしなのだが、
 それゆえ、できるだけゴミを小さくするのが常だ。バッグにしまいやすくするために。
 そりゃあもうプラ袋は折って畳んで縛るし。
 割り箸を使ったときは、それを小さく折る。
 でないと、帰宅までに箸がレジ袋を突き破って、下手するとなかの汁気ののこり(飲み終えたトマトジュースのパックの中身や、しょうゆ、ソース系の残りなど)をこぼしてしまう。
 むろんこの日食したつくね棒の串も、食べ終えるやいなやに折ったあたくしだったが……。






あとのまつり。





 やっちまった。
 あたりでやんの。
 思わずうっ、となった。
 癖だ。ルーティンでやっちまったのだ。
 しかしまあなんと珍しい。
 けど、だめだろ折っちまってはもう。
 仮に折っていなかったとしてもだ、
 これ持ってもう一本を所望するのか? できるのか? 50歳のおっさんに。
 どんな顔してレジに出すのだ?
 という羞恥心にきっとつけこんでいるのだよ、このあたり制度は。たぶんな。
 この『もう一本』のみを交換しにまたファミマに行けるか? という。
 おっさんが当たり棒一本握ってレジの列に並べるのか、と。
 並べるなら並んでみろよ、と。
 レジのバイトのおねーさんに差し出せるのかよ、と。
 となれば、やはりついでに買わんでもいいものを買うわな。おっさんたるもの。どーしてもさ。
 しかも折ってるぞ。
 その言い訳を恥じらいながらしつつーの「これ、あたったんで、つくね棒」て。
 そのシチュエーションはどう言うのが正解なんだ。
 健さん風か?
 文太で行くのか?
 はたまた邦衛がはまるのか?






 な。


 近くに親しい子供でもいればなあ。




 闇生