犬目宿をめざしておるところ。
武甕槌神社をすぎて山道に入るとおなじみ庚申塔。
そして道はこんな感じにつづく。
写真でも険しさはある程度伝わると思う。
こんな道を、旅の座頭(盲人)たちも先導者の声に導かれて歩いたのである。
曲がりくねった山道を、目の見えない人が声を頼りについていったら、そりゃあこういう事故もおこるでしょうとも。
座頭転がし。
先導者が道の屈曲を気遣わなかったために、後続の座頭さんが崖から落ちてしまった。
それでここをそう呼び始めたという。
足を踏みはずした座頭さんは谷底まで転がり落ちてしまったそうな。
この右は険しい崖で、仰ぎ見ると頭上になにか祀られてある。
解説が立てられていて、『天王様』だという。
牛頭天王。
いったいどうやってそんなところへ石を担ぎあげて祀ったのか。想像するとその執念のしぶとさにおそろしくなる。
座頭転がしの一件をうけて、慰霊と再発の防止を願ったのかもしれない。
つづく。
☾☀闇生★☽