壁の言の葉

unlucky hero your key

センス。

 みやげを持ち寄ったのだが、あたしの出したのにはどうもいい反応をいただけない。
 毎度のことで、かたじけない。
 味覚が拙いので、実食して感動したうえで選んでいるわけではないからなのだろう。
 ネットでちゃちゃっと調べてチョイスするか、あるいはジャケ買いの域を出ないのであーる。
 実感をもってみやげを説明し進呈すれば、その感情がうつって共鳴を呼ぶこともあるだろう。
 それが共感となって、さらにおいしくいただける。
 んが、あたしにはそれがない。
 ちょいとした差し入れでもそうだ。
 こんなことが積み重なって差し入れもお土産もプレゼントも、どんどん奥手になっていく。
 気づけばただのケチではないか。
 

 まずい。
 ひじょーに、まずいことになっている。



 追記。
 みやげが本体ではなく、
 実はみやげ話こそが、みやげの本編なのではないのだろうか。
 みやげは、そのパッケージというか、つかみというか。
 それを買うに至るエピソードや背景が、おみやげを際立たせている。
 アマゾンでぽちったとか。
 ついでに駅で買ってきたとかじゃ印象が薄いのだわな。
 



 ☾☀闇生★☽