壁の言の葉

unlucky hero your key

つかれた。

 午後から寒気と頭痛。
 あたしの担当する現場がどーにかこーにか段落ついた。
 今月は抑制期間となるので、休みにしてもらう。


 昼。
 用があって会社へ。
 久方ぶりに日中から原チャで出歩いて、道の混雑ぶりに不覚にも焦れる。
 会社につくと、こんだけやっても労いより先にケチがつけられた。
 もとより達成感はひとつもなく。
 脱力に脱力を重ねて、でろんでろんとなった次第。


 夕刻より旧友と食事。 
 三茶にて。
 風邪をひいてしまったらしいが、めったに会える友でもない。
 風邪など二の次なのあーる。
 


 話を聞く。
 みんな大変である。
 とりわけおっさんは、大変なのだ。
 収入があたしの何倍にもなろうが、住んでいる家があたしのボロアパートの全室の住居スペースをあわせてもかなわなかろうが、イイ女をとっかえひっかえしているかに見えて、実はそれぞれすべてに真剣だし、大変なのであーると。
 仕事、女、健康……。命。
 頭痛とチューハイで頭がわんわんなっていたが、拝聴す。


 案内されて入った店が、静かで、あたたかな落ちついた風情で、大いに気に入った。
 友は10年以上通っているから顔なじみなのだが、マスターもその奥さんも、なれなれしく接してくることがなく、友はそこが気に入っているということであーる。
 彼らは客の会話に入り込もうとすることもなければ、「あら、ひっさしぶり!」もない。
 我関せずにしていてくれるが、冷たくはなく。
 追加注文にはちゃんと反応してくれる。
 他の常連らしき客たちも、淡々と孤独をたしなんで帰っていった。




 こりゃ通うよな、と思ふ。
 

 

 


 




 じゃ、寝る。



 ☾☀闇生★☽