以下、ネタバレ。
連載再開に伴ってやっとコミックス新刊が出たー!
巻末に珍しく作者による『解説』がつけられていて。
んが、
有体は『反省文』、もしくは『言い訳』といった印象でござった。
人気キャラ、ヒソカとクロロの対決で。
なおかつ能力バトルの頭脳戦で、体術もふんだんに堪能できるという至極贅沢な趣向。
……なのだが。
さてさて、
みなさんはどうでしたでしょうか。
あたくし的には、いまひとつ盛り上がらなかった。
はい。
バトル漫画のウマミ要素に溢れかえって、ページのボリュームもたっぷりあるというのに、どうしてか。
やっぱ布石はあったとはいえ、唐突すぎました。
必然性が薄い……。
まさか天空闘技場に二人がいて、
しかもクロロが勝ち抜いてフロアマスターになっているだなんて。
ヒソカはクロロの除念をし、彼が戦うに万全な状態になるのを待っておったわけで。
んでクロロはクロロで能力は復活したものの、勝つための状況づくりに逃げ回っておったわけで。
満を持してもうけた舞台が天空闘技場。
クロロの戦術は群衆にまぎれてそれを自らがあやつる人形にすることで多勢に無勢な状況にしてしまうこと。
とどのつまりがフルボッコ。
んでもって、なんだかんだでわちゃわちゃあって。
この戦闘のあとクロロは暗黒大陸を目指すブラックホエール号に乗り込むと。
そこはやっぱ盗賊の嗅覚というものでしょう。
匂ったのでしょうな。お宝が。
ならば団員に招集をかけるのも自然な流れだ。
じゃあさ、それならクロロvsヒソカ第一戦もブラックホエール号の船内でもよかったのでは、と思ってしまうのよ。
そのほうが自然な流れのような気が。
クロロは盗賊の親玉だ。
私闘より盗みを優先する。
除念の見返りが私闘だったとしても、お宝を求めてたどり着いた船内でついにヒソカにつかまってしまうという流れのほうがよかないか。
あれだけ巨大で、しかも豪華客船なのだから、船内に映画館やスタジアムなどの大型の娯楽施設があってもいいだろうし。
それはクロロに有利な『群衆』の場でもあるのだし。
でもって闘いがあって、ヒソカ再生。
復讐のため団員がひとりずつ消されれていく。
という流れがクラピカらの話に絡んでくれば、おもしろいんじゃないかと、
おもふ。
それともうひとつ、
このシリーズの他のバトルと違って、戦闘を介して人物が成長することがなかったよーな。
武闘家としての成長や開眼も。
敵への称賛もなく。
クロロやヒソカの生い立ちなどに触れることもない。
双方に守るべきものが(命をふくめて)あるとも到底感じ取れない。
つまりがニンゲンが浮かび出てこない。
徹底して技術戦だ。
張り詰めたものを感じないのは、そういうところに原因があるのではと思った次第でございます。
しばらくは月曜夜勤あけにコンビニでジャンプを買うことになる模様。
☾☀闇生★☽