TSUTAYAに返すまえにもう一度見なおした。P.T.A.の『ハードエイト』。
以下、ちょっと小ネタバレ。
あのマッチのエピソード、いらないよねえ。
何かの前ふりにもなっていない。
フィリップ・シーモア・ホフマンのシーンも、もひとつ本編に効果的に関与してこない。
印象にのこるシーンだし、尺としてもそこそこ使っているのだから、なにかストーリーに絡ませたほうがよかったのではないかな。
クレメンタインが売春の対価をかたくなに求めた理由。
最初にみたとき、そのへんにこのコの知性の不幸を感じたのだが。
けど、これはジョンと結婚したからこそなのだ。
旦那とそれ以外の異性への差別化なのだな。
有体に言えば、ヤッたあとにカネをとるかとらないかが、客と旦那の具体的な線引きなのである。彼女にとっては。
なので意地でも客からは代金をとらなくてはならないと。
監禁し、人質にとってでも払ってもらうと。
結婚当夜に客を取るというバカをやらかした挙句のことなので、尻ぬぐいをさせられるシドにしてみれば支払いの有無など目くそ鼻くそである。
てか、まず逃げろと。
が、クレメンタインにしてみれば、大違いなのだ。
しでかしたソレが売春にあたるのか、浮気になるのかは。
底辺のなけなしのプライドがかかっている。
☾☀闇生★☽