W杯。
案の定現場では、敗戦のあと「そりゃそうだろ。勝てるわけねえって」式をドヤ顔でやらかす輩ばかりとなった。
もうね、うるさい。うるさい。
W杯のたびに彼らは同じことを繰り返しているのね。
けれど、そのドヤ顔のトーシロー連中よりも代表選手たちの方がはるかにW杯の難しさを、そして敵の強さを知っているわけであって。
にもかかわらず闘うモチベーションを保たなくては、ゲームにならないわけで。
わかる?
少なくとも彼らが「勝てるわけねえって」などというテンションでは、時間一杯走りつづけることすらできない。
よくマニアが、にわかファンをつかまえて「本気で優勝できると思ってんの?」的な物言いをするけれど、そういう問題でもないと思うのだ。
以下、連想として。
日露戦争で日本は、当時の首都サンクトペテルブルクを制圧したわけでは無いよね。
にもかかわらず、勝利なのである。
大東亜戦争は、そもそも首都ワシントン制圧を目指した戦いではなかったはず。
首都完全制圧なんてことは、当時の誰ひとりとして考えていなかったのではなかろうか。
問題は、勝敗の基準をどこに定めるか、である。
むろんスポーツは勝ち負けの世界。
けれど思うのね。
むかしオリンピックのバスケで、初めてプロの参加が認められたとき、NBAはドリームチームと称してオールスター軍団を送り込んだ。
ジョーダン、M・ジョンソン、ピペン、マローン、ストックトン……。
言わずもがな米国が大勝するのだが、その決勝の相手チームが、あろうことか試合中に記念撮影をはじめたのだ。
試合はほぼ放棄して、ベンチは敵チームのスター選手ばかりを撮っている。
それを報じるニュースも「仕方ないよね」的なニュアンスで半笑い。
けどあれが日本チームだったらどう思うだろうかと。
たとえば2006年W杯ドイツで、ブラジル相手に中田たちがそういう振る舞いをしていたら、どう感じただろうと。
「本気で勝てると思ってんの?」
そういう問題なのかな?
☾☀闇生☆☽