他者を憎しみつづけることに努力は要らない。
んが、
他者を慈しみつづけることには、その心がけをたえず更新し続ける執念が要るらしく。
憎しむ技術はわかりやすい。
エスカレートさせればいいだけで。
けれど、後者は抱擁の加減や、調和や、突放しや、もろもろあって、これという正解がない。
いわば憎悪は怠惰の産物で。
たとえば風船をただ踏みつけて割るようなもので。
そこいくと慈愛は日々の訓練そのもの。
ねばり強く更新しつづけるという時間的な状態を指しており。
風船をストローで吹いて浮かせ続けるような。
途切れれば、それまでのような。
上向きの執念の賜物なのです。
☾☀闇生☆☽