一服休憩時、
今年二十歳を迎える作業員に、彼の故郷の成人式の荒れっぷりを聞かされる。
やれボンタンだ。
特攻服だ。
暴走族だ。
警察とのぶつかり合いだと。
聞きながら同世代のおっさん同志で目を合わせて苦笑い。
地方にはいまだにあるんだ。ああいう『不良』とかいうノリが。
彼、鼻息も荒く、ワル自慢をエスカレートさせていくのだが、聞きながら恥ずかしくってたまらなかった。
目的やテーマも無く、とりあえずぼんやりと権力めいたものへ破壊欲をぶちまけるという。
ぶちまけるしか能がないという。
それも大人たちが制定してくれた日に限定して。
そのオリジナリティの欠如への羞恥心はないのかなあ。
なんだろう。
そこがなにより、まじめだなあと。
壊せてないなあと。
壊すのにも頭がいるんだよね。実は。
それはともかく、ああいうのも観光資源にしちゃえばいいかと思ふ。
牛追い祭りたいなノリで。
日光江戸村の忍者ショーとか。
会津の白虎隊ショーみたいに。
あるいはそれを報じる中継画像に、
「これがのちにナマハゲ祭となったのである」
とかなんとかキャプション付けするとか。
案外、祭の発端なんてそんなもんだったりして。
☾☀闇生☆☽