中央線。
人前で楊枝をつかうがごとくに、
わが鼻を手で匿いつつ、お鼻くそをお掘りになっておられる若人に出くわす。
ぐりんぐりん掘削していたよ。
ぐりんぐりんとね。
ところで楊枝の使い方。
もう一方の手でカバーするのは、何のため?
口のなかを隠す、という古き良き日本の振る舞いでもあるのでしょうが。
つまり欲望の出入り口は、ちょいと慎ましやかにいこうじゃないかと。
でもそんなくせして欠伸は手放しでやらかしますわな。たいがいが。
おっさんのなんて、おっさんであるあたしが目をそむけたくなる有様で。
たしか武士の心得帳『葉隠』にもあったはず。
あれほど馬鹿っぽい顔はないぞと。
額をなであげて堪えるか、もしくは隠せと。
昨今は女の人でも多いです。
ぱかっとおっぴろげです。
なので頑見してやります。
そういや電車内で口を開けて爆睡する日本の女たちの姿が、Youtubeにアップされてました。
国際的にも珍しいのでしょうかね。やはり。
にしても、楊枝の手カバー。
思うにあれは歯と歯の隙間に押し固まっていたブツがほじくり出されるとき、つい口外に弾け飛ぶのを防ぐためではないかと
ええ。
跳びますとも。
古来城壁というものは、外敵の侵入をふせぐばかりでなく、流出をふせぐためにもあるわけで。
見られることを防ぎつつ、弾け出すのを防ぐと。
それをふまえるとですな、このたびの手カバーで鼻ほじほじを隠していた若者は、どんな料簡かと。
掘り起こしたブツは、結局のところ指先でピンっと放散しよるのよ。
しかも手カバー付きの鼻ほじは、露出鼻ほじより数段上の間抜けっぷりなわけで。
そこそこおしゃれな装いをしているだけに、異様だったわ。
☾☀闇生☆☽