Gyaoで配信されているサイボーグ009。
眺めつつ、キンキンに冷えたおビールをいただいたりしている。
すまん、見得張った。
たしか発泡酒の更に下位ランクのやつだった。
第三のなんたらかんたらとかいう。
ジョッキでぐびくびとあおりつつ、炎天にいじめぬかれた身体をひとり赦しておる次第。
やはりあれですな。「誰がために」のオープニングは名作です。
のっけから「でけでけでん!!」だ。
「でけでけでん」ときて「どんどん」だもの。低音で。
これだけでおっさんたるもの、奮い立つというものです。
ホーン群が間をおかずに「ぱかぱっぱっぱー、ぱっぱっぱっぱーらーらー」と高鳴れば。
奮い立ちついでの男声「んっほっ、んほっ」はマウンティングの心意気でご唱和を。
でピークはここ。
「死のこーーーーーーーーーー、おっやーー」の008。
こーーーーーー、のクレッシェンドで彼方から急接近してくる008の華麗なスイミングを表現しつつ、「おっやー」とくる。これは死の荒野、の語尾にすぎないが、もう気分的に「OH! Yeah」でいいだろう。OH! Yeahで行こう。もうがんがん行こう。
おいしいとこもってく008に第三のなんたらかんたらを献杯しようではないか。
そうしつつ直後に雷光を窓越しににらむギルモア博士に笑うと。
おまえ、なにやってんたんだと。
緊張と緩和だと。
やり過ぎでちょっち恥ずかしいの図、と笑ってやる。
それはともかく、あたしゃ昔からあの歌詞が謎でした。
吹きすさぶ風か良く似合う。
九人の戦鬼と人の云う。
ときて、いきなりこう切り出すのである。
「だが我々は」
この『だが』とはなんじゃらほいと。
何を否定するのかと、疑問を胸にのこしつつ歌詞を追えば、もののみごとにスルーされてしまう。
この脈略のなさ。
はぐらされ感。
この度ン十年ぶりに鑑賞してどこかで覚えがある、と思ったら、あれだわ。
日常で出くわす、問答無用に他人の話を否定してしまう人たちの口癖「てか」なんだわ。
「今日も暑いよねえ」
「てか(というか)35℃超えてるし。ここ日陰ねえし」
の「てか」。
わさびのチューブから抹茶クリームが出てきちゃった、みたいな。
否定のナリをしているのに否定できていないというやつ。
そう。009の「だが我々は」の「だが」は「てか」なのだ。
「てか我々は愛のため 戦い忘れた人のため」
どうだ。
とたんにロクでもない九人に思えるだろうが。
てかの破壊力、おそるべし。
☾☀闇生☆☽