壁の言の葉

unlucky hero your key


 目は心の窓、などといふ。


 ならばぶしつけに外から覗くなという話なのだ。
 覗く目は、相手からも覗かれている。
 そこに丸出しとなるのは、見たくもないもろもろの事情や、出しっぱなし、やりっぱなし、ほったらかしのとっ散らかり具合まで。
 

 ――と、
 逸らしても、
 逸らしても、
 追い込むようにこちらの目を覗き込んできては、鼻息も荒々しく己の性癖を告白しつづけた客を前に、思う。
 






 
 あたしの夏、終わる。
 いや、終われ。
 ただちに終われ。





 ☾☀闇生☆☽