壁の言の葉

unlucky hero your key


 死、というものは、
 止まる、ということで。
 活動をやめるということで、
 運動をやめるということで、
 呼吸も、
 新陳代謝もしなくなるということで。
 つまり生きているということは、動いているということなのだ。
 去っていくのは死者ではなく、つねに生きている我々の方。
 死者はいつまでもそこに止まり続ける。
 

 ある種の怠惰が、ゆっくりとした死、といわれるのはこの意味において正しい。
 止まることは楽なのだ。
 だから、


 楽にしてやってくれ。


 という言葉があるように死には、休ませる、という意味合いが強くある。
 それがすべてではないが確実に、ある。
 刑罰としての死を考えるときに、つねにそれが念頭を離れない。







 ☾☀闇生☆☽