壁の言の葉

unlucky hero your key


 なんの仕事にもあてはまると思うのだけれど。
 その作業が自分にとって面倒くさいかどうか、という判断基準を最優先する人たちがいて。
 たとえば、
 そのディスプレイはお客さんにとって見やすいのか、わかりやすいのか、とは考えない。
 管理しやすいかどうかで考えてしまう。
 その案内ポップはお客さんの意識をつかむかどうか、とは考えない。
 クリック一発できれいにまとまっていればいい。
 あえてフリーハンドの殴り書きでやった方が胸に訴えるのでは、とは思いもしない。
 よぎりもしない。
 夢にも思わない。
 始末が悪いのは、当人はそれを効率化について考えているのだと思い込んでいるところ。
 店頭看板にはウエイトを置かなければ、倒れて通行人に怪我をさせてしまうのでは、とは考えない。
 重いウエイトの持ち運びが面倒でござると。非効率的でござると。筋肉ついちゃうじゃん、とのたまう。
 スタッフルームとトイレが別個にしつらえてあるのに、知らないおっさんがこぼしたのを拭くのは嫌だから、と客にトイレを貸さないようにする。
 えんがちょする。
 

 これらを単になまけ癖、といふ。


 もとい、なまけ病だ。
 だから、職場のエアコンの温度設定ですら、自分の快適さのみを基準にする。
 環境問題はむろんのこと、
 同僚はおろか客の快適さなどは思慮の外。
 といって反エコとしての強固な主義主張もなく。
 ただなんとなく。
 だから冬場の、あのばかばかしいまでに熱せられたJR車内のごとき事態になる。
 夏ならアホになるほど冷却しよる。
 後頭部きーん、てなる。
 で、自発的に動かない。仕事を増やしたくないから。
 ただ昨日の続きで、生きている。
 ついでに息してる。







 そんな職場が生き残るはずもない。










 景気がどうしたこしたと悩む前に、基本的なとこで間違ってやしないか?










 とも考えない。
 



 
   

 
 






 
 あたしは、そんな職場にいます。





 ☾☀闇生☆☽



 追記。
 バイトのケービはもう三年近くになるが、いまだに組んだことが無い先輩が何人もいる。
 それくらい大人数な支社なのだが。
 やはりケービでもいるね。
 こういう思考の人たちが。
 よろしくない。
 そんなケービがらみで言えば。
 建築の現場というのは、ひたすら効率を求めますね。
 職人の性分でしょう。
 ちょっとした建材を運ぶのにも、最短でてっとり早く、かつ安全で確かなルートを模索し続けます。
 それが行き過ぎて『手抜き』になると事故になるのでしょうが。
 なので、
 そもそもその効率化はなんのためにという、目的を意識し続けることが大切です。