壁の言の葉

unlucky hero your key

 ついに『Naruto』の単行本全巻を、Book-off行きにした。
 木の葉の里壊滅からの全員再生で、いっぺんに冷めて。
 愛想が尽きて。
 その後は職場の話題としておつきあいで購入していたが、とうとうその根気も果て申した。
 思えば、よく頑張ったし。
 おつかれ。


 あわせて『鋼の錬金術師』にも全巻退場ねがった。
 こちらは作品の『良し悪し』でいえばまぎれもない良作で、ひとつも文句はない。
 おもしろい。
 けど、『好き嫌い』の基準でいえば、そのどちらでもないという感じか。
 ダークファンタジーと呼ばれてはいるものの、吐き気をもよおすほどのおぞましさもなく。
 絢爛豪華な闇の美醜に酔えるでもなく。
 というより、
 そこがこの作品の凄さのだろう。きっと。
 毒も牙も持つケダモノを、ほどよい口当たりの料理にしてしまうこの手腕たるや。 
 そんなソツのなさも含めて、お行儀が良すぎるのかもしれないなあ。あたくし的には。
 周囲が騒いでいたので読み始めたが、読み返すことはないだろう。
 あでぃおす。

 
 さて、
 これにて押し入れに空席ができた。
 だもんで、次なるお気に入りになる良作を探している次第であーる。
 会いたいわあ、
 寝るのもおしんで読み明かすようなの。
 読み続けていたいのに、視力が悲鳴をあげて。
 痛みこらえて、それでも読んでしまうようなやつ。
 




 ☾☀闇生☆☽