仕合せの基準を決めよ。
談志の遺した言葉である。
理想だの欲望なんてものは、キリが無い。
ある世代には、
「白いご飯さえあれば、ほかはなんにもいらない」
だったりしたのだろう。
先日書いた元軍人さんによれば、
彼の世代にとっては腹がへっといるというのが平時であったという。
それが常態。
満腹は棚ボタなのだ。
曰く、
いまの若い人たちは満腹感があたりまえで、ちょっとそれが損なわれるとあたふたしはじめる。
ばかりか、あれが食べたい、これが食べたいのと。
仕事場で、
苦手だったある人が最近、突如として明るくなった。
印象的には、咲いた。と言ってしまいたいほどだ。
あいさつも返さず、
むっつりとして、
いつも否定からしか会話が始まらないような。
言うまでも無くとっつきにくかったやつだった。
なので、闇生はかえって頑張ってしまっていたという次第で。
ならばと、苦手意識を排除して、
できるだけ興味をもって話しかけるようにしていたわけ。
なぜって、
仕事柄、どーしても組まなきゃならんケースが少なくないわけであり。
このままでは仕事に障ると。
それが災いしたのか、やたら話しかけてくれるようになってしまったと。
なんだか充実しているぜ感が、ほとばしっている。
ある日のこと、満面の笑顔で、あるパンフレットを渡された。
それは彼のダイエット成功を褒め称えた翌日のことであった。
みれば特殊な健康食&サプリのもので、
なんでも市販はされておらず、
彼を通じてしか手に入らないのだという。
説明会があるから君もぜひ来ないか。
と、まぶしいまでのほとばしりをかまされた。
マルチじゃねーか。
「幸福の基準をきめよ」
かつては、なんとなくわかったつもりでいたこの言葉。
いまになってちょっとだけ理解したような気がしている。
てか、身にしみる。
なんか知らんが、輝いてはいたよ。彼。
☾☀闇生☆☽