風邪をおして自転車で行ったのにさ。
一時間。
今日一日は持つと、そういう見解ではなかったのかね。
天気予報。
まんまとしてやられました。
午後から本降りなら、『曇りのち雨』とはっきりそう言いきっちゃえばよかったのではないでしょーか。
おかげで洗濯物は台無しだし。
濡れネズミとなって、ごほごほと咳き込む微熱少年。
もとい、
微熱、元少年の態なのであーる。
しっかしまあ、
まんまとしてやられても、それで済んでしまう省庁とはこれいかに。
ま、いいや。
やっと時間ができて、
西荻窪の例の石川浩司プロデュースのお店に立ち寄ったのだ。
んが、
二店あるうちの片方だけであきらめたのだな。
一旦着込んじゃったカッパのまま店に入るのもなんだしね。
といって、店先で脱ぎ脱ぎするのも、もさいしね。
とんぼ玉のネックレスと、
カエルのイラストのTシャツをゲット。
Tシャツはまとめ買いしたかったのだが、財務省と相談の故、あえなく却下とあいなりました。
ところで、
店内を物色中のこと、
店員さんとそこに納品している作家さんとのお話を耳にすることに。
互いに自分は『人見知り』とのことで。
で、その躊躇いが日常行動の『閉じ』となってしまうと。
ほお。
みんな同じなのだな。
当然のことながら自分ばかりが、大切だ。
守りたいんだ。
けどそれは、
閉じっぱなしで生きていられるだけ、恵まれておるということでもある。
開こうと思えば開けるのだ。
あえて閉じているのだ、という自在感が、それを許していることもあって。
天の岩戸にひきこもったアマテラスを、文字通り開かせたのは外界の、いかがわしくも愉しげな喧騒であった。
ウズメちゃんのストリップでござった。
けれどもし、
閉じた岩戸を、これ幸いとみんながよってたかって幾重にも封鎖し、溶接し、隔離し、無視したとしたら。
自分で選んだはずの閉じを、彼女はどうしただろうか。
などと、このときふと思った。
というのも、
かつてここにも書いた近所のコンビニの店長さん。
頑張ってんだわ。
ええ。
目つきが暗く、
人を寄せ付けず、
苛立ちが露骨に表情に出ていて、
おそらくはそれが彼の素なのだろう。
てか、
ふつうそうだよね。素なんてものは。誰だって。
で、あるときから、役者になったのだな。彼は。
いらっしゃいませマシーンと化したのである。
声のトーンも上げて、柔らかくした。
最初はぎこちなかったそれも、今では慣れて、自然でさりげない振る舞いとなった。
バイト君たちとのやりとりも、
以前の無表情でのヒソヒソ、ボソボソではなく、一見して華やいでいる。
店内もつねに何かしらの企画が、新たに始動していると。
闘ったのだろう。自分と。
んで、
勝手に決め付けさせていただけば、
私をさしおいて、優先すべき守るものを得たのだろう。
むろんこの場合、その対象が『私』であってもよいのだが。
一方、
同じ系列店で、これまた近所の店。
こちらは正直、店長は素のままだ。
いらっしゃいませも、言わない。
そんなのはバイトまかせである。
そのバイトもぼそぼそしてる。
かててくわえて明らかに、ヒマこいてる。
爪の手入れやら、髪型チェックなんぞに勤しんでいる。
いわずもがなジョシもダンシも、ぶすっとしててね。
それと関係があるのかどうなのか、ホットスナックコーナーは、いつだってなにかしら欠品しておるぞと。
などとエラそーにのたまってますが、
あたしゃ前者の店長のようにはなれなかったクチなのであーる。
とここで告白したうえで、続けちまおう。
その我を通したいのならば、個人店を立ち上げて、そこで自由にどうぞというハナシになってしまうぞと。
たとえば、
日本一まずいラーメン屋として名をはせた彦龍を。
そう。味どころか接客のひどさすら名物になった、
いや、なりそこねたアレを、まっしぐらに目指せばいい。
そういうイサギヨサも、あっていいと思うのだ。
関係は持ちたくないけどね。
そういや、
バイトを使ってて一番やんなっちゃうのが、閉じきっちゃってるコだったなあ。
アレ、
実は上から目線なんだよね。
傷つかない安全地帯から、見下ろしてんの。
疑問でも、反論でも、不満でも、あるいは同意でも、意思表示をしてくれよと。
こっちゃ壁に向かって接しているようで、不毛なのだ。
なんでまた人の中で働こうとおもったんだろか。あいつら。
お前ひとりの身勝手な不貞腐れが、
結局のところ店のイメージダウンとなって、
それが売り上げに直結して、
スタッフ全員の昇給やお給料にも響くという、悪循環。
迷惑。
気付けよ。
もしくは、とっとと独立せーよ。
で、
独立すればなおさらそれではやっていけないことを知るからさ。
自分が受付嬢であり、
営業マンであり、
総務であり、
経理であり、
経営者であり、と。
なにかと外と接しなきゃやってられんのだから。
実のところ、
先述の西荻の店員さんは、そんなことを少しも感じさせないオープンな接客ぶりである。
それは素敵だ。
このたび耳にした会話の中でも、
少しも『人見知り』で閉じといるとは思えない、と作家さんに突っ込まれて、曰く。
お店は、お店ですから、とな。
そう。
最低限そうやって公私を踏まえるのも、たくましさってもんなのです。
押井守的にいえば「自在に生きる」ということでもありましょう。
その点、あたしゃいまだに半人前ですが、
というのも、客として訪れたどんなお店でも、基本的にはほっといてほしいタチなのであるからして…。
無愛想な店の方が、肌に合うと。
にもかかわらず、
バイトのケーピで、日々たくさんの人と接するにつれて、もろもろ痛感する次第でございますと。
閉じてるから、仕事ができないのか。
仕事ができないから、閉じてるのか。
どちらか知らないが、
視野を狭くさせるような種類の閉じだけは、いけません。
危険です。
書きながら耳がいてえ。
でもってぼおっとして、咳がとまらねえ。
明日も早いのでこの辺で、おやすみなさい。
☾☀闇生☆☽
なにも心の澱を吐きだせとか、
そういう昔懐かしい、
バブル期の社員研修に流行ったマインドコントロールセミナー的なことではなく、ね。
念のため。
それもまた自助であると、いう意味で。