壁の言の葉

unlucky hero your key


 今日は残業。
 ケービのバイトで三時間半もの残業は珍しい。
 しかもひっきりなしだもんで。
 歩行者と車両がね。
 おかげで声がすっかり涸れ果てもうしたよ。
 自転車、および歩行者恐るべしだ。
 ケータイ見ながら、
 なおかつヘッドホンしてて、こちらの誘導なんか意識すらしてないんだもの。
 車道のまんなかをケータイみながら、のろのろとさ。
 そのたびあたしゃ駆けよって、
 ゼスチャーして歩道に入ってもらって、
 車を通して。
 で、
 その遅れで、片交のタイミングがずれて、渋滞と。
 それとガードマンに会釈すれば通れる、という摩訶不思議なルールの中に生きておられる方が、特に御年配のご婦人がたに多くて。


「車が動き始めてまーす。少々お待ちくださーい!」


 そんなん聞いてない、聞いてない。
 いいのね?
 通れる?
 なんて訊きながら、
 その実、それは「通せよ」の意味で言っているものなのだ。
 ごめんなさあい♪と、はにかみながら、
 左右すら見ずに、
 うつむき加減の会釈で押し通ろうとする。
 強張った感じで。
 あぶない、あぶない。
 なんなんだろか。あれ。
 制止しても、
 進めても、
 まるで通じやしない。
 状況判断的にフリーズしてんのね。
 させちまってんだろう、こっちが。
 いったいどうやりゃいいのか。
 ゼスチャーなのか。
 言葉の選び方なのか。
 イントネーションか。




 あたしのキャラか?





 ☾☀闇生☆☽


 工事程度で、これだ。
 この集団の災害時、有事の際はどうなんだろうか。
 明日も早いので、
 もう寝ます。
 うっかりここを訪れたかた、ありがとう。
 そして、残念でした。