明け方の豪雨。
どしゃーっと、爽快だった。
日没後のウォーキングはプレイリスト『Fusion』と共に。
実は十代のころはだめだったのね、このジャンル。
ツェッペリンとかを聴いていたから、もっとがつんと来いと。
おそらくはサッカーを見る目でラグビーや野球を評するような。そんなことになっていたのだと思う。
ジャズやフュージョンに、ロックを求めていた。
のちにジャズに惚れて。
ロックとの仲人をジェフ・ベックがつとめてくれた、
みたいな。
おかげで腑抜けに聴こえていたパット・メセニーすら、いまではフェイバリットさ。
その功労者として、矢野顕子の『Love Life』が燦然と輝いているわけだ。
わけだ、なんて偉ぶっているが、収録の「愛はたくさん」のパットのギターシンセソロにやられちまったのだな、あたしなんかは。
ころりとね。
イカされたよ。
へろへろに。
で、痛感したのだ。まずロックギターありきで音楽を求めるのが、そもそもの誤りだったのだと。
ましてやタル・ファーロウやジム・ホール、ウェス・モンゴメリーに直結する硬派なジャズギターを求めるのもまた、見当違いで。
まずその偏見自体が、すでにジャズを見誤ってもいるのだし。
パット・メセニー・グループのライヴ盤『The Road To You』収録「Third Wind」。
その熱狂に煽られて、復路はジョギングに。
とばせとばせと、足が勝手に前へ前へと。
風がほしけりゃ走ればいい。
嗚呼、たまんね。
帰宅の間際。
開け放った網戸の向こう。
ご近所の居間で、少年がゲームに興じていた。
関取の蹲踞(そんきょ)の姿勢から両膝をついたような。
いってみりゃ武士の割腹の姿勢で、画面に食いついていた。
なるほど、生死を争う構えとみた。
夏だねえ。
☾☀闇生☆☽